今平が初優勝!勇太以来8年ぶり完全で東京五輪の主役候補名乗り


若松菜々恵キャディー(右)と優勝杯を手にする今平周吾

若松菜々恵キャディー(右)と優勝杯を手にする今平周吾

 ◆報知新聞社後援 男子プロゴルフツアー 関西オープン最終日(21日、京都・城陽CC=7037ヤード、パー71)

 首位で出た今平周吾(24)=レオパレス・リゾート・グアム=が4バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの70で回り、2位に6打差をつける通算9アンダーでツアー初優勝を挙げた。4日間を戦って初優勝が完全Vとなったのは、日本人では09年日本プロ選手権の池田勇太以来。松山英樹の1学年下で海外志向の強い若武者が、自身3度目の最終日最終組で悲願を達成し、20年東京五輪の主役候補に名乗りを上げた。

 やっと手にした優勝に今平の表情が、少しだけ緩んだ。初めて臨む優勝インタビュー。「心の中ではテンション上がってるけど、表に出ないタイプですみません。うれしいです」。ボソボソとしゃべり、18番グリーンを囲んだ観衆を笑わせた。

 1番で1メートル半から3パットでダボとしたが、2番で取り返して崩れず。6打差の完全Vに「皆さん、もうちょっと頑張ってもいいのかなと思う」とニヤリ。20日夜の夕食中に精神面で助言をくれた谷口徹にウォーターシャワーの祝福を受けた。

 口下手でポーカーフェース。ゲームや漫画も興味なし。今時では珍しいタイプの24歳は、休みの日でも暇さえあればクラブを握り、ツアー本格参戦した15年から欠場したのはわずか3試合。関係者は「休みでも練習するので、試合に出て稼いだ方がいい」と話す。好きな食べ物は肉全般。シャイな青年だが、ゴルフと食に関しては“肉食系”だ。

 賞金ランクは13位から4位に浮上。22日は全米オープン日本地区最終予選を戦う。「これまでの優勝争いで精神面で成長できた。五輪も行きたい」。今季は五輪強化指定選手に初選出。3年後に日の丸を背負う意志は強い。(浜田 洋平)

 ◆今平 周吾(いまひら・しゅうご)1992年10月2日、埼玉・入間市生まれ。24歳。8歳で競技を始め、06年の関東ジュニアで石川遼を1打抑えて優勝。08年日本ジュニアは松山英樹との最終日最終組対決を制して優勝。高校を2年で中退し、米国のIMGアカデミーへ2年間留学。09年全米ジュニア選手権ベスト8。11年にプロ転向。14年の下部ツアーで2勝し賞金王。昨季賞金ランク10位。165センチ、60キロ。家族は両親と姉。

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