三ケ島かな、尊敬・桃子“助言”で復活1差2位浮上「イライラしている時はゆっくり歩く」


14アンダーでホールアウトし、笑顔の三ケ島かな(カメラ・酒井 悠一)

14アンダーでホールアウトし、笑顔の三ケ島かな(カメラ・酒井 悠一)

 ◆女子プロゴルフツアー アース・モンダミンカップ第3日(24日、千葉・カメリアヒルズCC)

 4位から出た三ケ島かな(20)=ランテック=が7バーディー、2ボギー、ベストスコアタイの67で回り首位と1打差の2位に浮上。昨年の最終予選会1位通過で期待された今季、5月中旬まで5戦連続予選落ちなど不振にあえいだが、尊敬する上田桃子(31)の“助言”でよみがえった。初の最終日最終組で初優勝を狙う。67の鈴木愛(23)=セールスフォース=が15アンダーで首位。

 福岡出身の色白美人・三ケ島は7番から3連続バーディー、17番も3メートルを沈めると笑顔でクラブハウスに引き揚げ「7つもバーディーあったんですか」とおどけた。「緊張で手足が震えていた」という1番は3パットでボギー発進した。3番で1メートルを沈めて取り返し「立ち直れて良かった」と、解き放たれたかのようにバーディーを量産した。

 2番終了後、今週初めにゴルフ雑誌で読んだ上田の発言を思い出した。「イライラしている時はゆっくり歩く」。遅延プレーに気をつけ、構えのルーチンを遅めにすると、すぐに効果が出た。同じ九州出身の上田には、5月の中京テレビ・ブリヂストンレディスで予選落ちし泣きながらパット練習していた時に「悩んどるね」と声を掛けられた。「うれしかった」。普段はインスタグラムにコメントを入れてもらうなど、何かと気に掛けてくれる先輩の一言で気持ちが楽になり、それ以降は今大会まで5戦連続で決勝ラウンド進出だ。

 昨年の最終予選会1位で今季のフル出場権を得て注目されたが、開幕戦初日の3ホール目で5パット。苦しんでいたが、今月のサントリーレディス練習日には、不振脱出のためにと宮里藍(32)に志願してラウンドが実現。刺激をもらうと、前週は今季初めてトップ10入りを果たした。

 10歳でゴルフに導いてくれたキャディーの父・直さん(46)は昨年末に25年間務めた運送会社を退職し、娘のサポートに専念する。「私が一家の大黒柱」。首位と1打差2位で最終日最終組どころかツアー本格参戦2年目で優勝争いも初。「自分を見失わないように」と平常心で初Vへ突き進む。(岩原 正幸)

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