宮里優作、“飛ばさず作戦”で相手にプレッシャー 2回戦進出


宮里優作(左)は3アンド2で松原大輔に勝利し2回戦に進出した(カメラ・今西 淳)

 ◆男子プロゴルフツアー ISPSハンダマッチプレー選手権 第1日(1日、千葉・浜野GC、賞金総額2億1000万円=優勝5000万円=)▽1回戦(18ホール)宮里優作 3アンド2 松原大輔

 雷雲接近のためサスペンデッドとなり、1回戦48試合のうち24試合を行った。14年ぶりにマッチプレーのツアー競技が復活し、選手は不慣れなルールに、それぞれの方法で対応。宮里優作(37)=フリー=ら24人が2回戦に進出した。2日に1回戦の残りと2回戦を実施。9月6日から10日までの5日間で、3回戦から優勝決定戦を同会場で開催する。

 今季2勝で賞金ランク2位と好調な宮里は“飛ばさないゴルフ”が功を奏した。通常のストロークプレーなら、ドライバーショットで飛距離を稼ぐ。第2打以降がピンに近づくため、攻めやすく有利だからだ。ところが、1回戦は「後半からティーショットを飛ばさず、フェアウェーに置く感じで。ドローを打っていたけど、フェードに切り替えて飛ばさないように」とマッチプレーならではの攻め方に徹した。

 狙いはこうだ。第1打を相手より後ろに置き、第2打を先んじて打つことで「先にピンに近づけて重圧をかけることができる。(相手に)焦りが出るから」と説明。アイアンショットが好調だから成せる技。11番パー4では残り130ヤードからの第2打を3メートルにつけてリードを奪うと、続く12番パー5も連続バーディー。あえて飛距離を落とした頭脳プレーで、1年目の松原大輔(22)を寄せ付けなかった。

 ◆大会メモ  ▽ルール 1対1のマッチプレー方式。1ホールごとに打数が少ない方が勝ち(アップ)となり、勝ったホール数が残りホール数を上回れば勝者が決まる。「X&Y」と表記し、Xはアップ数、Yは残りホール数。最短決着は10ホール連続で、どちらかが勝った場合。同点の場合はサドンデス方式の延長戦。ゴルフの原点とも言われる。 ▽日程 1、2日は96人が参加して1、2回戦で24人に絞る。9月6~10日まで谷原秀人、池田勇太、小平智らシード8人が3回戦から加わり、優勝決定戦まで開催。賞金総額、優勝賞金ともに国内最高。 ▽観客 1、2回戦は一般非公開で、ツアー競技として異例。3回戦以降は有料で観戦できる。

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