首位タイで出た比嘉真美子(23)=フリー=が71で回って通算12アンダーとし、韓国のキム・ハヌル(28)=HITE JINRO=とのプレーオフに突入した。比嘉が1ホール目の第2打を30センチに寄せるスーパーショットでバーディーを奪って優勝。13年6月以来、約4年2か月ぶりの通算3勝目を飾った。
プレーオフ1ホール目、比嘉は127ヤードの第2打をウェッジで30センチに寄せた。ウィニングパットを沈めると、両目から涙があふれた。2年以上のスランプを乗り越えて復活V。姉の久美子さん(29)と抱き合うと「放心状態です。本当にうれしい」と涙をぬぐった。
スランプに陥り、15年は17戦連続で予選落ち。同年夏には「もうゴルフをやめたい」と1か月で5キロも体重が減るほど悩んだ。どん底で救ってくれたのが母・彰子さん(60)と久美子さんの言葉だった。「調子が悪くても死ぬわけじゃないし、殺されるわけでもない」
マネジャーとして支えてくれた姉は昨年、キャディーのフロリアン・ロドリゲスさん(27)と結婚。年内に夫婦でフランスに移住予定で、ロドリゲスさんとのタッグは今月末で解消することが決まっていた。「支えてくれた2人に、優勝のプレゼントがしたかったんです」。家族に恩返しを果たし、とびきりの笑顔を見せた。(高橋 宏磁)