勇太、最年少10億円!ホストVであるぞ賞金王


プレーオフ2ホール目で優勝を決めてガッツポーズする池田(左は時松)

プレーオフ2ホール目で優勝を決めてガッツポーズする池田(左は時松)

 ◆男子プロゴルフツアー ANAオープン最終日(17日、北海道・札幌GC輪厚C)

 首位と1打差の3位で出た池田勇太(31)=フリー=が通算13アンダーで並んだ時松隆光(24)=筑紫ケ丘GC=、今平周吾(24)=レオパレス・リゾート・グアム=とのプレーオフ(PO)を2ホール目で制し、3戦ぶりの通算18勝目を挙げた。スポンサー契約を結ぶANA主催の大会で恩返しのホストVを果たし、史上最年少31歳269日で生涯獲得賞金10億円を突破。賞金ランクは6位に浮上し、史上5人目の2年連続賞金王に一歩近づいた。

 PO初体験の若手2人に、池田が貫禄勝ちした。2ホール目、1・1メートルのバーディーパットを丁寧に沈め、「ホストプロの大役を果たせて良かったね」と喜んだ。POは通算6戦4勝。ボールを拾い上げると、ドヤ顔で右拳を突き上げた。

 プロ10年目の節目に、史上最年少で生涯獲得賞金10億円を突破。「1年で1億稼いだってことか…」と過去の激闘を感慨深げに振り返った。小さな頃から毎年のようにテレビで見続けてきた大会。最多7勝を誇る尾崎将司に憧れ、7年前に制した時は大粒の涙を流すほど、思い入れのある試合だった。

 その舞台での恩返しは格別なものがある。遠征の移動はファーストクラスを用意してもらうことも多い。特に今季序盤は、主戦場にした米国での戦いに向けて快適な空の旅を提供してくれた。ANAと契約した14年4月以降は毎年、同社の社長に優勝を宣言しており4年目で成就。「プレッシャーはある。だから勝つのが大変なんだよ」。18番グリーンでは、大会をサポートしたキャビンアテンダントらと記念写真に納まり、達成感に浸った。

 現在62位の世界ランクを年末までに50位以内に上げれば、来年のマスターズ出場権を得られる。賞金ランクはトップと約2100万円差の6位に浮上。次週は地元・千葉での戦いだ。「毎週、勝つつもりで頑張る。この勢いでいきたいね」。史上5人目の2年連続賞金王へ、上昇気流に乗って飛んでいく。(浜田 洋平)

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