夏休みの８月はジュニアゴルフ大会の季節だ！　第４回報知ジュニアゴルフ中学生大会（６日、東京よみうりＣＣ）は、女子の部は小滝水音（茨城・大島中３年）が、４アンダーで２年ぶり２度目の優勝。男子の部は高倍淳一（東京・みなみ野中３年）が３アンダーで初制覇した。また、第３１回全国小学校ゴルフ選手権の横尾要カップ（９日、千葉・レインボーヒルズＣＣ）は、学年別に６部門が行われ、５～６年生男子の部は森山友貴くん（神奈川・森村学園初等科６年）が１アンダーの７０でＶ。同女子の部は和久井麻由さん（栃木・若木小６年）が、６オーバーの７７で制した。トップジュニアゴルファーの素顔に迫った。

◆スーパージュニアの部Ｖ　大郷君「ドライバーは自信」
　「ゴルフ日本シリーズで活躍できるような選手を育てること」をテーマに、０３年に始まった「全国小学校ゴルフ選手権　横尾要カップ」。今月９日、千葉・銚子市のレインボーヒルズＣＣで開催された３１回大会には、１２５人のちびっ子ゴルファーが参加し、競技ゴルフのだいご味を満喫した。
　ホストプロの横尾要プロ（４１）は「僕らが子どもの頃は、大人のクラブを短く切って使ったりしていましたが、今では各メーカーからジュニア用クラブが発売されています。大会に出てくる選手たちは、みんないい道具でしっかりと練習しているので、スイングがとてもきれいですね。僕の子どもの頃とは比べものにならないですよ」とそのレベルの高さに驚いている。
　「ドライバーには自信あるんだ！」という大郷喜一くん（５歳＝長野県）は、就学前の「スーパージュニアの部」を８アンダーの６４で優勝。３歳から本格的にゴルフを始め、平日は２時間半～３時間練習。土日はラウンドでその成果を試している。もちろん目指すはプロゴルファーだが、父の守利さんは「（プロに）なってくれればいいとは思います。ですが、なれなくてもゴルフが得意ということは、彼の人生をきっと豊かにしてくれると思うんです」と競技ゴルフ参加３回目にして優勝メダルを手にした喜一くんの雄姿に目を細めた。
　「将来は世界でタイガーを超えたいんだ」。４回目の優勝を飾った森山友貴くん（６年＝神奈川県）は、８歳から米国や台湾などの大会で活躍し、今年も関東小学生ゴルフ大会（３月）、神奈川アマ（６月）などで優勝した実力派。指導する父・政一さんの方針は“量より質”。「毎日５０球ぐらいを集中して打たせています」。打ち過ぎることでスイングに狂いや悪癖がつくことがないように、ラウンドを意識して一球一球を大切に打たせる。さらに、全力でほめることも忘れない。「よくやってる。大したものだと思っています」
　全国小学校ゴルフ連盟の千葉晃氏は、「要カップは、保護者と選手が一緒にコースに出られる唯一の大会。この機会に、今まで以上に交流を深めたり、友達づくりをしてほしい。それがこの大会が求める『Ｇｏｌｆｉｎｇ　Ｗａｙ』なのです」。進化した道具、そして選手たちの成長を心から望む大人たちによって、次世代の日本ゴルフ界を担う新しい力が、着実に育まれている。

[5～6年生男子の部] 森山友貴くん　ギャラリーへ

[5～6年生女子の部] 和久井麻由さん　ギャラリーへ

[3～4年生男子の部] 小林大河くん　ギャラリーへ

[3～4年生女子の部] 黒木優香さん　ギャラリーへ

[1～2年生男女の部] 清水蔵之介くん　ギャラリーへ

[スーパージュニアの部] 大郷喜一くん　ギャラリーへ

◇全国小学校ゴルフ選手権　横尾要カップ　子供たちがゴルフを通じて、保護者との交流を深め、友達づくりができることを目的に、２００３年４月に第１回大会を開催。石川遼は第４回大会優勝者。