【日本S】片山、スタート前にパター「曲がっちゃった」…スペアに変えても68で2差2位


14番でバーディーパットを惜しくも外した片山。通算3アンダー2位に浮上した(カメラ・今西 淳)

14番でバーディーパットを惜しくも外した片山。通算3アンダー2位に浮上した(カメラ・今西 淳)

 ◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー 今季メジャー最終戦・日本シリーズJTカップ第2日(1日、東京・東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 優勝戦線は大混戦。片山晋呉(44)=イーグルポイントGC=はスタート直前にパターが壊れるアクシデントがあったが68。通算3アンダーで6人が並ぶ2打差2位に浮上した。

 今大会唯一の永久シード選手はスタート10分前のアクシデントにも泰然としていた。片山は軽くつまずいた時、思わず手にしていたパターで体を支えた。「(パターが)曲がっちゃたんですよ。もう使えないなあ、と思った」と淡々と振り返る。急きょ、そのテーラーメイド社スパイダーを修理に出し、ロッカーに保管していたスペアのキャロウェイ社オデッセイ2ボールに変更。練習グリーンで約5分だけ感触を確かめてスタートした。

 トラブルは続く。1番パー4の第2打をグリーン右に外し、さらにアプローチをミス。4オン2パットのダブルボギー。「別に動揺はなかった。しようがない」。やはり平然とやり過ごすと、そこで流れが変わった。2番パー3でバーディー。6番パー5では残り246ヤードから5番ウッドでピン手前12ヤードに2オン成功。イーグルを奪った。

 トッププロだけが集う今大会に20年連続20回目の出場。この事実が片山の実力を如実に物語る。タイプの異なるパターを使いこなし、終わってみれば8位から首位と2打差2位に急浮上。「朝のトラブルを考えれば面白い位置にいる」と笑う。「弘法、筆を選ばず」ならぬ「片山、パターを選ばず」だった。(竹内 達朗)

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