石川遼、風邪で欠席のミスターに「見て頂けると思ってプレーします」


18番、アイアンを手に取る石川遼(カメラ・相川 和寛)

18番、アイアンを手に取る石川遼(カメラ・相川 和寛)

 ◆報知新聞社後援男子プロゴルフツアー長嶋茂雄招待 セガサミーカップ 第1日(6日、北海道・ザ・ノースカントリーGC=7178ヤード、パー72)

 気温10度と肌寒い曇天の下、午後スタート組の14年大会王者・石川遼選手会長(26)=カシオ=が後半9ホールでギャラリーを熱くさせた。

 10番から出て11番でボギーが先行し、17番で3パットのボギー。「風が全く読めず、思い切ったスイングも出来なかった。先週までよりも気温がかなり低くて、アイアンショットの距離感が合わなかった。10ヤードくらい変化はあった」と苦戦した。

 折り返して4番で、残り145ヤードからの第2打を、9アイアンで1メートルにつけて初バーディー。「3番のパーが酷い内容で。気持ちを切り替えようとセーターを脱いだら、そこからまさかの4バーディーだったので。早く脱げばよかったですかね」と苦笑い。

 対照的に、同組の谷口徹(50)は寒風吹きすさぶ中でもスタートからずっと上着は着ずに半袖でプレー。要所でパーパットやバーディーパットを決めると、右拳を揺らして気合のガッツポーズを繰り出し続けた。「序盤、中盤と谷口さんの気合にかなり圧倒されていましたね」と石川。5月の日本プロで国内メジャー史上最年長優勝を果たしたベテランの凄さを間近で感じ取っていた。

 4年ぶりの出場で、首位と4打差での滑り出し。「全体的に調子は悪くない。もっと良いゴルフが出来るかなと思いますが、そこはスコアと比例するわけではないので」と冷静にうなずいた。

 前日の第1ラウンドが中止となり、54ホール短縮競技となった。「やっぱり優勝したい。今日は自分の中では2日目だと思って。2日目を終わって首位と4打差。明日から決勝ラウンドという気持ちでやります」と気合をみなぎらせた。

 4年前の優勝時には、大会名誉会長の長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督(82)と表彰式で笑顔で記念撮影におさまり、喜びを分かちあった。その長嶋大会名誉会長が、「風邪のため」今大会最終日を欠席することがこの日発表された。石川は「少し心配ですけども、まずは大事をとって頂きたいなという思い。本当に来て頂けるだけで、選手にとって非常に大きなモチベーションであったのは間違いないので。きっと(テレビで)見て頂けると思ってプレーします」とミスターに、雄姿を届けることを約束していた。

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