【全英オープン】ウッズ復活6位…メジャー5年ぶりトップ10入り


 ◆米男子プロゴルフツアーメジャー第3戦第147回全英オープン 最終日(22日、英国・カーヌスティゴルフリンクス=7402ヤード、パー71)

 【カーヌスティ(英国)22日=榎本友一】4打差6位で出たタイガー・ウッズ(42)=米国=が前半2つ伸ばし、一時単独首位にも立ったが、後半失速し3バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの71で通算5アンダーの6位で終えた。10年ぶり15度目のメジャー制覇こそ逃したが、5年ぶりのトップ10入りで完全復活を印象づけた。3打差5位で出たフランチェスコ・モリナリ(35)が2バーディー、ボギーなしの69で回り、通算8アンダーでメジャー初優勝。イタリア人初の4大メジャー制覇となった。

 最終日恒例の赤黒のウェアに身を包み、中盤まで全盛期の勝負強さを見せた。3年ぶり出場のウッズが6位でホールアウトすると、四方を埋め尽くした大観衆から大喝采が降り注いだ。「後半に入る時には何かを起こすチャンスがあった。勝つためにやるべきことは全てやった。自分に腹が立つ」と、無念さがにじんだ。

 4打差を追った最終日。全英3勝の42歳は、強風の中で安定したプレーを見せた。4番で4メートル半のバーディーパットを沈めて右手を突き出した。パー5の6番は2打でグリーン手前まで運び、2打差と迫った。首位で出た3人が序盤でスコアを落とし9番で首位に並び、10番で1打差の単独首位へ浮上。だが、後半はショットが乱れて失速。2打目をギャラリーに打ち込み、続くアプローチもミスした11番のダボで後退。同組のモリナリに主役の座を譲った。

 今大会前、親友のセリーナ・ウィリアムズ(36)=米国=が敗れたテニスのウィンブルドン女子決勝を観戦した。ともに世界ランク1位在位歴代最長を誇る2人。「出産して出場したウィンブルドン決勝で彼女は負けた。僕と同じで、広い視野で見なくてはならない経験をした」と刺激し合いながら、再起への歩みを続けていく考えだ。

 2013年全英以来のメジャートップ10入り。18番グリーン脇では2人の子供が待っていた。「『頑張ったよ。パパを誇りに思って欲しい』と言ったら、ハグをしてくれて。熱い気持ちがこみ上げたよ」。長女・サムさんは07年、長男・チャーリー君は09年生まれ。「多くの勝利を重ねてきたが、ほとんど子供たちの記憶にはないんだ」。08年6月以来遠ざかるメジャーVへの特別な思いを口にし、全米プロ(8月9日開幕)へと向かう。

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