渡辺彩香、逆転東京五輪狙う!来季米女子ツアー参戦へ15日から2次予選会出る


東京五輪選出を目指し、米ツアー予選会に初挑戦する渡辺彩香

東京五輪選出を目指し、米ツアー予選会に初挑戦する渡辺彩香

 通算3勝の渡辺彩香(25)=大東建託=が20年東京五輪の逆転選出の可能性にかけ、来季の米女子ツアー出場権を争う2次予選会(QT、10月15~18日、米フロリダ州)を受験することが4日、分かった。最終予選会を突破すれば、来季は米国を主戦場とする。五輪出場には、基準となる世界ランクで日本勢上位2人(現在は191位で同36番手)に入らなければならず、夢舞台へ大勝負に出る。

 国内ツアーのスタンレーレディス(静岡・東名CC)のプロアマ後、渡辺は真っすぐな視線で強い決意を明かした。「(米ツアー2次予選を)受けます。東京五輪に出るためにはラストチャンス。リスクを背負ってでも行くべきだと決めました」

 “いばらの道”は覚悟の上だ。15年11月を最後に勝利から遠ざかり、現状は日本人で36番目の世界ランク191位。五輪出場には、これを基に算出される五輪ゴルフランクで各国上位2人(15位以上なら4人)に入らなければならない。

 渡辺が「(この挑戦は)賭けです」と話すように、畑岡奈紗(五輪ランク12位)、鈴木愛(同17位)の上位2人に大きく離されているが、19年を国内ではなく、反映されるポイントの高い米ツアーで戦い、大幅にランクを上げる狙いがある。「奈紗ちゃんも米国で1勝して、すごく(順位が)上がった」と、説明した。

 16年リオ五輪は、日本勢3位の世界ランク45位で同43位の大山志保に及ばず、出場を逃した。直前の同年7月、全米女子オープン最終日の最終18番で痛恨の池ポチャのダブルボギーが響き、涙を流した。渡辺は昨年も米ツアーQTに登録したが、見送った経緯があり、今回が初挑戦。「もう待っていられない。東京五輪を考えると、来年では遅い」。ツアー屈指の飛ばし屋は、逆転選出の可能性を求めて海を渡る。(岩原 正幸)

 ◆米ツアー予選会 8月に1次が行われており、渡辺は2次から受験する。ツアー公式サイトによると、2次QTの上位約15~25人と、今季米ツアーのシード圏外選手などが加わり、「Qシリーズ」という8ラウンドの最終予選会(24~27日&31日~11月3日、米ノースカロライナ州)で来季の出場権が争われる。

 ◆渡辺 彩香(わたなべ・あやか) 1993年9月19日、静岡・熱海市生まれ。25歳。10歳からゴルフを始める。埼玉栄高出身。2012年のプロテストに一発合格。ツアー本格参戦初年度の13年に初シードを獲得し、以来5年連続でシード保持。14年アクサレディスの初優勝など通算3勝。172センチ、65キロ。

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