原英莉花、ジャンボシャフトで勝った!通算5アンダー、首位譲らず


加賀電子カップで優勝、トロフィーを掲げる原英莉花(カメラ・宮下 京香)

加賀電子カップで優勝、トロフィーを掲げる原英莉花(カメラ・宮下 京香)

 ◆女子プロゴルフ新人戦 加賀電子カップ最終日(7日・千葉グレートアイランドC)

 今年のプロテスト合格者21人が競い、黄金世代の原英莉花(19)=フリー=が1イーグル、3バーディー、1ボギーの68をマーク。通算5アンダーで初日からの首位を守り優勝を果たした。アイアンのシャフトを師匠の尾崎将司(71)からプレゼントされたものに替え、難易度1位の17番パー3でバーディーを奪った。

 優勝へのラインが見えていた。グリーン左サイドに池が広がる最難関ホールの17番パー3。原は第1打で4アイアンを振り抜き、ピン手前7メートルにつけた。バーディーパットを沈めるとガッツポーズが飛び出した。先月の伊藤園レディスでも回ったが「練習ラウンドも含めて(17番のバーディーは)初めてです」。単独首位に立ち、18番で1メートルのパーパットを沈めて優勝。グリーン周りに集まった同期の「おめでとう」に愛らしい笑顔で応えた。

 ジャンボが使用するセブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ社の「宇宙品質」のカーボンシャフトがタイトルをもたらした。小惑星探査機「はやぶさ」プロジェクトのノウハウを生かし、1本約18万円以上もする超高級品。「(レギュラーツアーで)優勝したらあげるよ」と言われていたが、2日にジャンボ邸を訪れた時に前倒しでプレゼントされた。「私の優勝が待ち切れなかったんだと思います(笑い)」。全てのアイアンのシャフトを替えてもらうと球が高弾道を描くようになり「全体的にしなる」と手応えをつかんだ。

 今大会は、歴代優勝者に不動裕理ら4人の賞金女王が名を連ねる“スターへの登竜門”。「まずは1勝。再来年の五輪も出たい。私の位置(世界ランク)だと賞金女王にならないといけないと思うので、そこを目指したい」。男子歴代最多94勝のレジェンドのように、飛躍する自信をつかんだ。(宮下 京香)

 ◆原 英莉花(はら・えりか)1999年2月15日、横浜市生まれ。19歳。10歳でゴルフを始め、湘南学院高1年時に尾崎将に弟子入り。2016年に神奈川県ジュニアで優勝。今年7月のプロテストに2度目の挑戦で合格。今季はトップ10に5度入って、賞金ランク38位で来季シードを獲得。下部ツアー通算2勝。173センチ、58キロ。

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