第53回ジャパンゴルフフェアが22日、神奈川のパシフィコ横浜で開幕した。日本プロゴルフ殿堂(松井功理事長)は殿堂入り式典を開き、「レジェンド部門」で男子は日本オープン、日本プロなど11勝の佐藤精一氏(86)、女子は日本女子オープンなど9勝の小林法子氏(74)が顕彰された。
佐藤氏は「1966年の日本オープンで勝って、頑張ろうと思ったら青木功、尾崎将司と邪魔な奴らが出て来てね(笑い)。もう5年早く生まれていたらな、と思いましたよ」と大勢の観客を笑わせた。小林さんは「半世紀前に日本女子プロゴルフ協会(LPGA)に入って。まさか年号が変わる年にこうした大変栄誉ある賞を頂けて、うれしく思います」と感謝した。LPGAでは競技運営委員会初代委員長、副会長などを歴任。裏方としても国内女子ツアーの発展に貢献してきた。「樋口久子さんからアメリカツアーのことを聞きながら、日本の文化に合わせて規定を作ったりしてきました」などと振り返った。
また、1973年のツアー制施行以降に輝かしい戦績を残した「プレーヤー部門」の男子はツアー通算48勝の中嶋常幸(64)=静ヒルズ=、通算41勝の森口祐子(63)=フリー=が顕彰された。盟友・青木功から賞状とトロフィーを受け取った中嶋は「この知らせを去年12月に聞いた時はうれしかったですね。良き先輩がいて、競い合う人たちが居て。青木さん、ジャンボさんと戦った日本オープンは忘れません」と、AONとして切磋琢磨してきたライバル2人の存在の大きさを口にした。
父・巌氏の厳しい指導でアマチュア時代から当確を現し、日本アマを含めた「日本タイトル7冠」を達成した。「親父が、今ここに立って孫に囲まれている僕を見たらなんと言ってくれますかね。成績が出ないと家内に憤りをぶつけていた。この賞は、できの悪い夫を支えてくれた家内に捧げたいと思います」と感謝していた。
森口も「本当に夢のようです。師匠の井上清次さんに最初『お前、樋口を倒す気あるのか? 日本一になれるのか?』と聞かれてとまどいましたが『はい、倒します』と言って入門させて頂きました。樋口久子さんという大きな目標がいたからここまでこられました」と感謝。ママさんゴルファーの元祖で結婚&出産後に18勝を挙げた。「結婚して孫にも恵まれて。今日は孫も来てくれていますが、色んな応援をもらって優勝できたと思いますね」と家族への感謝の言葉を口にした。