スレンダー美女・原英莉花、師匠の拠点“鬼門”千葉で初予選通過


9番でパットのラインを読む原英莉花。通算4アンダー8位に順位を上げた(カメラ・今西 淳)

9番でパットのラインを読む原英莉花。通算4アンダー8位に順位を上げた(カメラ・今西 淳)

 ◆女子プロゴルフツアー ニチレイレディス第2日(22日、千葉・袖ケ浦CC新袖C=6548ヤード、パー72)

 44位から出たスレンダー美女、原英莉花(20)=日本通運=が1イーグル、6バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの67。5打差8位に浮上し、今季2勝目に望みをつないだ。師匠の尾崎将司(72)から贈られたエースパターをあえて封印し、プロで過去5戦全て予選落ちだった“鬼門”の千葉で初めて予選通過した。同じ1998年度生まれの黄金世代・高橋彩華(さやか、20)=フリー=が9アンダーで首位。

 原英が見事な“V字回復”を見せた。前半11番で痛恨のダブルボギーを喫し、悪い流れで迎えた18番パー5。グリーン右手前のバンカーからピンまで20ヤードの第3打をカップにねじ込み、起死回生のイーグルを奪った。後半5番から3~5メートルの3連続を含む5バーディーを量産し、67。「イーグルが来て流れ良く行けた」と8位に浮上した。

 なぜか、これまで師匠の尾崎将のお膝元・千葉ではツアー全5戦で予選落ち(プロ転向後)。5月のパナソニックレディース(浜野GC)では「回り慣れている分、気持ちが先走った」と反省する。予選落ちすると、週末に県内のジャンボ邸に練習に行くことも多く、「それ(が嫌なの)もあるかもしれませんね」と冗談っぽく笑った。

 初日30パットで44位と出遅れると思い切って新兵器を投入した。「千葉の呪縛から勇気を持って、脱出したかった」。4月に尾崎将から贈られ、3週前のリゾートトラストレディスで初優勝に導いたエースパターを変更。太いグリップのパターを使うと、引っ掛けなくなり「イメージが出て、いいストロークができた」。直進性が高いため、遅いグリーンにピタリと合い、24パットと奏功した。

 大会前には、先輩プロ・青木瀬令奈(26)のキャディー兼コーチの大西翔太氏から「エースパターを引き立てるために、サブを持っておくといい」と助言された。愛用するジャンボパターを封印する決断を後押しした。

 尾崎将からは「大事なのは2勝目だ」と口酸っぱく言われている。5打差で迎える最終日へ「あまり欲をかくと、いい方に出ない。またパッティングを入れられるように頑張りたい」と強調した。苦手だった千葉で、師匠の期待に応えてみせる。

(岩原 正幸)

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