オデッセイの新パター「ODYSSEY WORKS(オデッセイ・ワークス)」シリーズが今月23日から順次発売を開始。この日本メディア向け発表会がこのほど、米カリフォルニア州カールスバッドのキャロウェイ社テストセンターで開催された。肉食獣の牙を思わせる新形状の「2―BALL FANG(2―ボール ファング)」や、進化系アライメント「BIG T」搭載の「V―LINE」など、最新のテクノロジーを駆使した“ハイテクパター”の全貌が明らかにされた。
「オデッセイ・ワークス」シリーズの先進性が、最も顕著に表れているのが、新開発「FUSION RX(フュージョン RX) インサート」だ。
同社デザイン責任者R&Dオデッセイ担当のオースティ・ローリンソン氏は、「WHITE HOT(ホワイト・ホット)の打感を維持しつつ、メタルXで培ってきた“転がりのテクノロジー”を備えることができました」と、2つの人気パターの魅力を併せ持つ、次世代インサートの完成度に胸を張る。
ソフトな打感で、安定した距離感を出せると好評だったホワイト・ホット インサートに楕円(だえん)形の網目を施した極薄のステンレススチールを装着したことで、繊細なフィーリングはそのままにボールの打ち出し角とスピンの精度が飛躍的に向上した。
パッティング直後、打ち出されたボールはしばらく芝の上を滑った後で転がり始める。この“滑走距離”が短く、早くボールが順回転を始めることが、安定したボール軌道には必要だ。新開発のフュージョン RX インサートは、従来のホワイト・ホット インサートに比べ、約12%早く順回転を始める。これはパッティングにおいて大きなアドバンテージとなる。
ローリンソン氏は、米ツアーはもとより、日本の男子・女子ツアーにも積極的に足を運んで選手たちから入念な聞き取りを行い、この“究極のインサート”を完成させた。
注目は、新形状ヘッドの「2―BALL FANG」。その名の通りワイルドな2本の「牙」を備えたソリッドなルックスが印象的だ。アライメントに樹脂を採用することで大幅な軽量化を実現。ここで稼いだ余剰重量を外周部分の「牙」に配分することで、ホワイト・ホット 2―ボールパターに比べ、慣性モーメントが大きくなり、さらに重心が低くなった。
もう一つの“目玉”は、「V―LINE」。新開発の「BIG T アライメント」により、水平・垂直の両方向に対して正確なセットアップを実現。軌道がより鮮明に確認できるのでイメージ通りの打ち出しができる。
この頼れる新アライメントの開発には、日本が大きく関わっている。ローリンソン氏ら開発スタッフは、日本の開幕戦を視察に訪れたとき、ある選手がパターに自作のアライメントを施しているのを見て刺激を受けた。そのイメージをもとにスケッチを重ね、「より精度を意識できるルックス」として、今回のデザインにたどり着いた。
今回ラインアップされるのは、スタンダードアライメントの「オデッセイ・ワークス」モデル、ツアープロから好評のVERSAアライメント採用の「ODYSSEY WORKS VERSA(オデッセイ・ワークス ヴァーサ)」モデル、VERSAアライメントとカウンターバランステクノロジー搭載の「ODYSSEY WORKS VERSA TANK(オデッセイ・ワークス ヴァーサ タンク)」の3種類13タイプ。ユーザーのニーズにしっかりと対応する。常に「一歩先を行く」パターを発表し続けるオデッセイが新たに放つ“ハイテクパター”。その規格外の精度は、すべてのレベルのゴルファーにとって心強い武器になるはずだ。