◆女子プロゴルフツアー 北海道meijiカップ第1日(9日、北海道・札幌国際CC島松C)
凱旋(がいせん)優勝を狙う北海道北広島市出身の小祝さくら(21)=ニトリ=が、“地の利”を生かして好スタートを切った。4バーディー、1ボギーの3アンダー69で、首位に2打差の7位タイ。慣れ親しんだ島松Cの特徴を捉えた攻略を見せ、全英女子オープンを制した渋野日向子(20)=RSK山陽放送=との注目組で好位置につけた。
ほんわか系美人プロが“シブコファン”を魅了した。最終18番ロング。小祝が正確にパーパットを沈めると、大歓声が沸き起こった。首位に2打差の7位タイで好発進。全英を制した渋野と同組とあって、約1000人のギャラリーを引き連れての一戦だったが、「みんな日向子ちゃんだと思うけど(笑い)。楽しく回れました」と、笑みを浮かべた。
パットがさえ渡った。ボギーを叩いた直後の3番パー4。8メートルのフックラインを読んでバーディーを奪うと、9番パー5ではピン側6メートルをしっかりと入れた。「長い(パット)のが2つ入ってくれたのが大きかった」。今大会の島松Cは実家から車で10分。慣れ親しんだコースの特徴は捉えており、“地の利”を存分に発揮した。
今大会に懸ける思いは強い。ツアー初優勝して迎えた凱旋試合は、小祝が13年にプロツアー初参戦したmeijiカップだった。当時、わずか1打足りずに予選落ち。小祝がプロを目指す原点となった大会だけに、「1番最初に出させてもらった大会なので。やっぱり優勝したい」。普段は公言しない「優勝」の2文字を口に出すほど思いは強い。
家族の支えもある。6日から風邪を発症したが、母・ひとみさん(39)が小祝の好物「野沢菜納豆」を用意してくれた。納豆は免疫力向上にもつながり、ひとみさんは「今年は優勝する気持ちで頑張って欲しい」とエールを送る。勝負の2日目。“地元の利”を生かして、スコアを伸ばす。(清藤 駿太)