2勝目に1センチ届かず浅井咲希「何してんのやろ? アホなんか?」


7番でバーディーを奪った浅井咲希

7番でバーディーを奪った浅井咲希

 ◆女子プロゴルフツアー ゴルフ5レディス 最終日(8日、茨城・ゴルフ5カントリーサニーフィールド=6380ヤード、パー72)

 1打差3位から出た1998年度生まれ「黄金世代」の浅井咲希(21)=小杉CC=は5バーディー、1ボギーの68で回り、通算15アンダーまでスコアを伸ばす大健闘を見せたが、韓国のイ・ミニョン(27)=Qセルズ=に1打及ばず、2位と惜敗した。海外メジャーのAIG全英女子オープン(8月1~4日)を制した世代エースの渋野日向子(20)=RSK山陽放送=が欠場した今大会でも黄金世代の成長株が存在感を発揮した。

 イ・ミニョンは5月のほけんの窓口レディースに続き、今季2勝目。通算5勝目。韓国の申ジエ(31)=スリーボンド=は浅井と並び1打差の2位。賞金ランク首位の申は、同2位の渋野との差を2076万6772円に広げた。

 最終18番。浅井は、入れればプレーオフとなる2メートル弱のバーディーパットをわずかにショートした。ボールはカップ左手前縁で止まり、2週前のCATレディースに続く2勝目を“あと1センチ”で逃した。

 「打った瞬間、届かないと思った。腕がすっと動かなかった。(強く打ってしまう)パンチが頭によみがえって、ボールを押すように打ちたかったけど、押せなかった。最後のパットをショートしてすべて台なしになった。何してんのやろ? アホなんかな?」

 兵庫・尼崎市出身の21歳は、関西弁を交えて悔しさをあらわにした。

 ただ、見せ場は十分につくった。イ・ミニョンと賞金ランク首位を走る申の実力派韓国選手と最終組で堂々と優勝争いを展開。18番の第3打は残り82ヤード。58度のウェッジで2メートルに寄せて、最後まで優勝の望みをつないだ。ただ、浅井は全く満足していなかった。「ピンしか見ていなかった。ピンぴったりにつけたかった。2メートルは論外です」と険しい表情で振り返った。

 求めるプレーのレベルが上がったことは成長した証しでもある。「少しずつは前に進めていると思う」と、最後に初めて前向きな言葉を口にした。優勝したイ・ミニョンも「さすが黄金世代です」と浅井をたたえた。

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