石川遼、「モグラたたき」のようなゴルフで序盤首位から5打差11位後退


16番、ティーショットを放つ石川遼

16番、ティーショットを放つ石川遼

 ◇男子プロゴルフツアーANAオープン 第3日(14日、北海道・札幌GC輪厚C=7063ヤード、パー72)

 曇天の中、3打差3位から出た石川遼(27)=カシオ=は5バーディー、4ボギーの71で回り、通算9アンダーで首位と5打差の11位へと後退した。

 好ショットを連発した序盤、一気に首位をとらえた。380ヤードの4番パー4では320ヤードのビッグドライブ。残り60ヤードの左フェアウェーから、ウェッジで1・5メートルにつけてバーディーを先行させた。

 続く5番パー5も2オン2パットで伸ばすと、通算10アンダーで時松隆光ら3人とともに首位に並んだ。6番パー4は、右フェアウェーからの第2打を2メートルへつけて3連続バーディー。大喝采を浴びながら、時松とともに11アンダーで首位に立った。

 ところが、左ドッグレッグの403ヤードの7番パー4で、落とし穴が待っていた。ドライバーショットがで右林へ突き抜けると、目前に木があり、第2打をグリーン手前の花道へレイアップ。3打目のアプローチが4メートルショートして、初ボギーをたたいた。

 9番パー5では、グリーン手前からの3打目を高くあげるロブショットでピンそば1メートルへ。だが、バーディーパットがカップ縁でけられてパー。「スライスがすごい曲がるように見えたんですけど、曲がらなくて。そこで自信を持てなくなった。流れが良い方向に戻せなかった」と分岐点にあげた。

 続く10番は3パットのボギー。15番パー4は、第2打がグリーン左ラフの木の根元へ。3打目の寄せは15メートルオーバーしてボギー。16番パー3は、グリーン左手前のラフからの2打目のアプローチが、グリーン手前のエッジで止まってしまい、両ひざに手をついてガックリ。3打目を50センチへ寄せてボギーとした。

 ホールアウト後「残念です。今日はアプローチが良くなかった」と振り返った。それでも「スイング全体が良くなってきているのは、すごく前向きになれますね」とロングゲームには手応えを感じ取った。本来、得意なはずのショートゲームがこの日は乱れて「モグラたたきじゃないですけど、そういう感じですね、ゴルフは」と苦笑いだった。

 2015年大会覇者は首位と5打差で最終日に臨む。「自分の目指している1つ、1つのショットをやっていくだけ。ほんの1ミリでも向上したい。挑戦者という気持ちが大事。まずは良いティーショットを重ねていければ」と石川。ツアー通算16勝のうち5勝が最終日逆転。10年の中日クラウンズでは6打差18位から大逆転も演じており、その再現を目指す。

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