自動車用樹脂部品の製造販売を主とする森六テクノロジー株式会社、化学品の販売、輸入並びに受託加工を主とする森六ケミカルズ株式会社などによる「森六グループ」は23日、都内で会見を開き、女子プロゴルフの“黄金世代の飛ばし屋”山路晶(21)との所属契約(契約年数などの詳細非公表)を発表した。同社としてはアスリートとのスポンサー契約は初めて。今後は帽子、キャディーバッグ、ウェアに同社の紺色のロゴが入るという。
森六ホールディングス株式会社の栗田尚社長は「今後、山路選手の活動を全力でバックアップして参ります。これからの可能性のある若い選手。飛距離やフォームに非常に魅力を感じ、一緒にやれたらと思いました」などとあいさつした。8月末にオファーをもらったという山路も「初めて聞いた時は、驚きとうれしさでいっぱいでした」と感謝した。
山路は東北福祉大硬式野球部総監督の哲生氏を父に持つ。166センチの恵まれた体格を生かした飛距離が最大の持ち味。本格参戦初年度の今季、28試合に出場して平均251・30ヤードでツアー6位につけている。「飛距離を生かして攻めのプレーをするのが自分のスタイル。ショートゲームなどまだまだ足りない部分が多いので、そのあたりを磨いていけたら」とうなずいた。
中学2年で通算48勝の中嶋常幸(64)が主宰するトミーアカデミーへ入門。米男子ツアー5勝の松山英樹(27)が所属するマネジメント事務所からの女子プロ第1号で昨夏、プロテストに2度目の不合格も最終予選会で34位に入り、今季前半戦の出場権を獲得。7月のニッポンハムレディス16位などで第1回リランキング24位となり、後半戦もツアーに出場中だ。現在はシード圏外の賞金ランク75位で「まだ上位争いをしたことがないのでしてみたい。優勝を目指して頑張りたい。来年のプロテストまでに優勝や賞金シード圏内に入れたら」と大きな瞳を輝かせた。
今週は、地元・仙台市でのミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン(27日開幕・利府GC)に出場する。ロゴ入りのウェアと帽子で初めてプレーすることになる山路は「小学生の頃から練習させて頂いているコース。地元で知り合いも大勢応援に来てくれると思うので、結果で恩返ししたい」と意気込んだ。
<山路 晶>(やまじ・あきら)1998年9月10日、静岡・浜松市生まれ。21歳。兄の影響で8歳からゴルフを始め2012、13年に東北ジュニア選手権12~14歳の部で2連覇。17年に宮城・東北高を卒業し、2年間茨城・宍戸ヒルズCCで研修生をした。家族は両親と兄2人。166センチ、58キロ。