「娘が小学校低学年から6年生まで、年に何回か、家族3人でラウンドしていた。 偶に行く海外旅行でも、必ず1ラウンドはしていた。
「娘のショットは、アプローチとパター以外、全てティーアップする。私が!
自分のショットの合間に、娘のショット場所に走って行きティーアップ。
バンカーなら、バンカーの外にティーアップ。
深いラフなら、浅いラフにティーアップ。
娘がスタンス。それを後ろから見てチェック。「OK!」で、娘がショット!
走って戻って、自分のショット。
疲れる!スコアどころではない。が、楽しかった。。。
娘が中学生となりテニス部に入部。楽しかった家族ゴルフは夢の彼方へ。
あれから11年と6か月、
「会社の先輩と打ちっ放しに誘われた!ゴルフやろうかなぁ・・・」
昨年の秋に、娘が呟くのを耳にした。
速攻でゴルフショップに連れて行き、何種類かを下見し、買い与えた。
ドライバー/スプーン/ユーティリティ:テイラーメイドレディスM4+FUBUKI TM4
アイアン/ウェッジ:Ping G700+N.S.PRO Zelos6
パター:オデッセイ ホワイトホットPRO2.0ブラック
高額投資だが、娘がゴルフを再開したら、妻も再開するだろう。
来年ぐらいには、家族ゴルフ再開だ!
早速、打ちっ放しへ連れ出す。
11年半ぶりのショットの割には、まあまあの当たり。
かつて、使っていたのはジュニア用バッタモンのギア、今回はホンモンのギア。
前より良いショットになるのは当たり前。
本人も満更ではなさそうだ。顔が緩んでいる。
狙いが当たった私もほくそ笑む。
が、打ちっ放し2回で、夢は幻に。
「寒い! 忙しい! ダルい! ・・・ ウザい!」
3回目の誘いは、ことごとく砕け散りけり。
娘のギアはキャディバッグと共に、静寂の倉庫へ。
いつか訪れるであろう、家族ゴルフ再開の日を夢見て。。。。 合掌!
煩悩ゴルフ<3>は、人生初のシャフトフィッティングを報告する。
今まで、ゴルフギアを購入前にフィッティングなんかしたことが無い。
自慢じゃないが、毎回、違うスイングだ。
今年になってからも100回以上スイング改造している。
フィッティングをしても、七変化のスイングにフィットする訳が無い。
煩悩にフィットするのは見栄え、カッコいいギアだけだ!
煩悩に転機がやってきた。
仕事とゴルフ、20年来の知人が、我が家の近くに屋内練習場をオープン、フィッティングサービスを始めた。
シャフトメーカー16社、約1000本のシャフトから選択試打、それを計測器トラックマンで測定、プロが最適なシャフトを提案してくれるらしい。
その知人や奥さんに会うたびに、煩悩が勝手にしゃべる。
「近い内にフィッティングに行くから!」
行く気はあるのだが・・・・ 煩悩が、口先だけで外面を取り繕ってしまう。
オープンして3ヶ月、重い腰を上げなければ、嘘つきになってしまう。。。
ドライバーヘッドは、テイラーメイドM5と決めている。
沖縄のドライバーが、PingG400MAX + TENSEI RED 50R。
大阪のが、テイラーメイドGLOIRE F + TourAD SL5SR or My ATTAS 50S。
沖縄で使っているPingG400MAXは調子が良い。
全英女子オープン優勝の渋野日向子の使っているPingG410plusは魅力だ。
シブコの優勝ビデオは何度も見ている。サブリミナル効果も効いている。
が、スリーブが、それまでのドライバーと互換性が無いらしい。
新シャフトを旧のヘッドで試せない、逆もできない。
テイラーメイドは新旧で同じスリーブ。互換性がある。
今、使っているGLOIRE、娘のM4、今回購入予定のM5を、旧シャフト、新シャフトを組み合わせて試打できる。
M6は、ホームコースで頻繁にご一緒させて頂く整形外科の先生が使っている。
二番煎じを頻繁に感じるのは嫌。で、M5に決定。
煩悩は、無駄な事に限って執念深い。
「ワカッチャイルケド、ヤメラレナイ!」のだ!
8月某日、いざ、出陣!
オーナーである知人の奥さんに歓待され、フィッティングアドバイザーとして、井殿PGAプロを紹介され、打席へ。
8番アイアンで10分程、体を慣らし、まずは、自分のドライバーで10球程度を計測。
この計測値と私のスイングをプロが見て、私に合いそうなシャフトを探してくる。
M5に装着し、10~20球程度試打、計測。
ヘッドスピード、ボール初速、打出し角度、スピン量、曲がり量・・・
トラックマンの計測値が画面に表示される。私は見ても分からない。だから見ない。
これを、黙々と繰り返す。
「フィッティングだから、スイングは、いつもの自分と同じスイングで!」
と言われる。が、「無理! 煩悩は108のスイングを持つ。どれが現れるかは煩悩に聞いてくれ!」
と言いたいが、外面を取り繕うために、同じスイングを心掛ける。
ただただ、我慢する。
2時間経過。10本は試打しただろうか・・・疲れた。
偶に行く練習でも1時間ぐらいで帰る。
なのに、フルショットが2時間、もう、何でもええかなぁと思えてきた。
そこに、井殿プロ、「良い感じのシャフト、やっぱり、これですね!」
USTマミヤ The ATTAS 4X
「平均飛距離では、別なシャフトが上でしたが、ミート率、回転数、打ち出し角度、高さ、ばらつき、等、総合的には、これが良いでしょう!シャフトの色柄がどぎついのが気になりますが。。。。」
煩悩は「その派手な色柄が好き!」と言っているが、その言葉は飲み込む。
早く帰って、筋肉痛の体をビールで癒したい!
「それで、お願いします!」
発注、支払い、帰宅、そして、ビール。
「約1週間後、M5+ The ATTAS 4Xが、手元に!
プロが酷評した派手な色柄を目にし、自然と笑みがこぼれ、週末のラウンドを想い、煩悩が小躍り。
ニューギアは麻薬だ。幻覚を生む。
「これで、ショットの飛距離が伸び、正確性が増すぞ!」が、使い始めると、幻覚は、必ず、夢幻と消え去る。
多数のニューギアがメルカリで成仏へ。 南無阿弥陀仏。
「まあ、そんなに良い結果が出る訳も無いし、カッコ良ければ良いや!」煩悩にまみれて62年、少しは、偏った悟りも芽吹き始めた。
が、そこには想定外の結果が待っていた。
その驚きの結果は、次回に。
煩悩ゴルフ、菩提への道険し!
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常包浩司(つねかねこうじ)プロフィール
eBASE株式会社/証券コード3835 代表取締役社長
1957年3月20日生 62歳 香川県出身
ゴルフ歴35年 ホームコース:有馬ロイヤルゴルフクラブ
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