◆宮本勝昌(47)=ハートンホテル=2年ぶり17度目<中日クラウンズ優勝>
今季の男子プロゴルフツアー最終戦のメジャー、ゴルフ日本シリーズJTカップは12月5日から4日間、東京・稲城市の東京よみうりCCで行われる。今季ツアー優勝者をはじめ賞金ランク上位の総勢30人が出場。「俺のトライ」と題して選手の挑戦をテーマに、全8回の連載で紹介する。第1回はベテラン・宮本勝昌。
宮本は5月の中日クラウンズで、令和初の優勝者となり「令」ポーズを作って喜んだ。「(“命”で有名な、親交のある)ゴルゴ松本さんから足が逆だよ、と連絡が来た」と苦笑したが、「家族の前で優勝するのは一番うれしい」。14年日本シリーズ以来、5年ぶりに子どもたちに優勝した姿を見せた。
歴代3位に並ぶ大会3勝の“シリーズ男”だ。4勝目なら、青木功に並んで2位に浮上する(トップは尾崎将司の7勝)。「90年代(98年)、2000年代(01年)、10年代(14年)で優勝したので、20年代でもと思っていた。令和でチャンスが来ましたね。あわよくば19年で優勝して、20年に出られたら。4勝目に“トライ”したい」とニンマリ。「他の選手と比べて残された時間は少ない。経験で補いながら4日間やりたい」と、17度目出場の47歳は語った。
スポーツ観戦が趣味で、ラグビーW杯はテレビの前で夢中になった。「田村(優)選手のキックの時は『入れ~』って緊張しながら見ていた」と純粋に楽しんだ。その上で「チーム、個人競技の違いはあるけど、ゴルフも耐える時間帯で心・技・体がなければアプローチでパーも取れない。ラグビーじゃないけど、粘り強くやること」を学んだという。「楽しみな1週間になる」。週末に観戦予定の家族の前で強敵をなぎ倒し、偉業にトライする。(岩原 正幸)