◆比嘉一貴(24)=フリー=初出場<RIZAP・KBCオーガスタ優勝>
今季の男子プロゴルフツアー最終戦のメジャー、ゴルフ日本シリーズJTカップは12月5日から4日間、東京・稲城市の東京よみうりCCで行われる。今季ツアー優勝者をはじめ賞金ランク上位の総勢30人が出場。
“相棒”との二人三脚へのトライが比嘉一貴の躍進のシーズンを呼んだ。日本ツアーフル参戦1年目。比嘉は参謀役として初の帯同キャディーを雇う決断を下した。昨年まで韓国の宋永漢(28)とタッグを組んでいた通算6勝の岡本史郎氏(45)だ。
今年4月にコンビ初結成。「とにかく日本シリーズに出よう。あわよくば1勝を」と目標を立てた。毎週のように日本中を転戦する生活。「ホテルやコースのことなど、僕には分からない知識をたくさん持っている」と、キャディー歴14年の岡本氏の支えを実感する。
迎えた8月のRIZAP・KBCオーガスタは初の最終日最終組。重圧の中、66で回って大会最多記録となる通算26アンダーで、5打差をつける初優勝で男泣きした。「優勝争いの中でもいつもと同じリズムで、変わらない空気を作ってくださった」と経験豊富な“相棒”に感謝した。身長158センチは1999年の日本ゴルフツアー機構発足後、最低身の優勝者だった。岡本氏は「小柄でも体幹が強くて、飛距離(今季平均飛距離は288・48ヤードで59位)も出るオールラウンダー」と24歳の才能にほれ込む。
二人三脚で挑む初の日本シリーズを前に「日本タイトルは欲しいです」と比嘉。来年もコンビを継続する予定の2人は「海外メジャーに出たいですね」と声をそろえた。(榎本 友一)
◆比嘉 一貴(ひが・かずき)1995年4月23日、沖縄・うるま市生まれ。24歳。10歳からゴルフを始め、沖縄・本部高では宮里優作の父・優さんに師事。東北福祉大では15年ユニバーシアード団体&個人とも金メダル。16年の日本オープンでベストアマ獲得。18年に賞金ランク60位で初シードを獲得。同年のAbema TVツアー南秋田CCみちのくチャレンジ優勝。158センチ、67キロ。家族は両親と姉、弟。