藤田寛之、3年ぶりシリーズ男 23年連続賞金シード


3年ぶり16回目の日本シリーズ出場を決めた藤田寛之(カメラ・谷口 健二)

3年ぶり16回目の日本シリーズ出場を決めた藤田寛之(カメラ・谷口 健二)

 ◆男子プロゴルフツアー カシオワールドオープン最終日(1日、高知・Kochi黒潮CC)

 2012年賞金王の藤田寛之(50)=葛城GC=が3バーディー、2ボギーの71で回り、通算9アンダーの29位。賞金ランク25位で最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップ(12月5~8日・東京よみうりCC、報知新聞社主催)へ3年ぶり16回目の出場を決めた。10年&15年賞金王の金庚泰(33)=新韓銀行=が64をマークし、20アンダーで16年5月以来の14勝目。賞金王争いは今平周吾(27)=フリー=、ショーン・ノリス(37)=JOYX=の2人に絞られた。

 平成を彩った「シリーズ男」が、令和最初の夢舞台に帰還する。最終18番。藤田は、ピン奥6メートルのバーディーパットを沈めると、大きな拍手を浴びて笑顔を見せた。「うれしいですね。日本シリーズに行けるのは。本当に。優勝がなくて出るのは、50歳らしいですかね」と頬を緩めた。

 日本シリーズは、優勝者や賞金ランク上位者など、30選手しか出られないエリート大会。通算18勝の50歳は今年は最年長での出場となる。10年から大会史上唯一の3連覇を達成し「シリーズ男」の称号を得た。今回優勝すれば、96年大会の尾崎将司の49歳10か月を更新して大会最年長Vとなる。

 今季は22戦に出場し、10月のブリヂストンオープンの2位など5度のトップ10入り。たゆまぬ努力で平均飛距離も3ヤード伸ばし、熟練の小技で堅実にスコアをつくった。賞金ランク25位で歴代2位の23年連続賞金シード入りも果たした。

 プロの勲章とも呼べる偉業だが「それを一年でも伸ばそう、とはやっていません。あくまで成績を出したい、と必死にやってきた結果。勝負の世界は勝つ者がいれば負ける者もいる。年々、若手も増えるし大変」と苦笑い。「お祭り的な雰囲気もあるし、せっかくだから楽しみたい」と藤田。シリーズ男がファンの心を熱くする。(榎本 友一)

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