◆男子プロゴルフツアー メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ 第2日(6日、東京・東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)
冬到来。気温が下がり寒さが襲った。名物18番ホールに向かい風が吹いた東京よみうりCCで、星野が単独首位を守った。「向かい風はドライバーで15ヤード、アイアンで5ヤード飛距離が阻まれたけど、低い球を駆使できた」。追い風のパー5では210ヤードを6アイアンの高い球で2つとも2オンさせ「自分の成長を確信できた」と胸を張った。4打差8位の石川は「アイアンショットを2メートル以内につければバーディーチャンスと分かっていても、5~6メートルにつけるのが精いっぱいだった。泥臭いゴルフでさらなる飛躍を目指したい」と言った後に「何をつかめるか、あと2日で答えを探す」と自信と余裕をのぞかせた。
本来のパー5をパー4にした4番は、2日間トータルでバーディーが2個、対してボギーは24個だ。同様の11番もバーディーは2個だけでボギー以上は17個。3番目に難しいのは10番と18番で、2日間合計のアゲンストパー(パーに対する数値)がプラス0・217で並んだ。コースが難しいのではない。コース設定を難しくしたのである。
第36回の1999年大会王者の細川和彦ら競技委員会の6人は、日本ゴルフツアー機構・青木功会長の威信にかけて難コース設定に全力を傾ける。細川は明かす。「今大会の優勝スコアは8~10アンダーの間。高速でコンパクション23というグリーンの硬さで、いいプレーには好スコアを、ひるんだり迷ったら手ひどいしっぺ返しを。このレベルが最も充実します」
土曜日は寒さがさらに厳しく雨まじり予報。グリーンが水分で軟らかくなるとやさしくなり、優勝スコアは10アンダーという計算だ。これを今平に伝えると「難易度が高い方が僕は闘志が湧きますね。緊張感が高まった方が集中する。ノリスに賞金王を渡すわけにはいかないから、僕にはいい環境です」と笑った。2日間を終わって首位から10ストローク以内に25人がひしめく大激戦。30人限定で争うメジャーのだいご味だ。(ゴルフジャーナリスト)