ＬＰＧＡ表彰式で、最優秀選手賞を含む４部門で受賞した渋野日向子（カメラ・矢口 亨）
日本女子プロゴルフ協会の年間表彰式「ＬＰＧＡアワード２０１９」が１８日、都内で行われ、ＡＩＧ全英女子オープン優勝の渋野日向子（２１）＝ＲＳＫ山陽放送＝が最多の４冠を受賞した。選手の活躍度を点数化したメルセデスランク最上位に与えられる最優秀選手賞では高級車ベンツを獲得。飛躍の一年を「本にできるくらい」と笑顔で振り返り、来年の東京五輪、再来年の米ツアー参戦へ決意を新たにした。目標の女子力アップにも意欲を見せた。
黒のカジュアルなドレスで登壇した渋野はスポットライトを浴び続けた。最多の４冠を受賞し、司会の徳光和夫氏（７８）から鋭い突っ込みを受けた。９４０万円相当のベンツを獲得し「運転する異性は誰なんでしょう？」と聞かれ、「父に運転してもらいます。現れてほしいですね、かっこいい人」と笑顔で切り返した。
資生堂ビューティー・オブ・ザ・イヤー表彰では「私生活ではジャージーなので、女子力を上げるために洋服を買わなきゃ。メイクは普段１０～１５分、きょうはスタイリストさんにやってもらい、濃いめ（笑い）。恥ずかしい～」と顔を赤らめた。多忙なオフも持ち前の明るい笑顔で乗り切り“しぶこ節”も全開だった。
海外メジャーを含む日米５勝と大活躍。「ゴルフ人生で一度は立ってみたいと思っていた舞台に２１歳で立てた。たくさん賞を頂いてありがたい」と、感謝も忘れなかった。賞金女王は逃したが、メルセデスランクで１位となり「２年連続で取りたい」と力を込めた。激動の一年を振り返り「（一冊の）本にできる。一年の出来事を誰か本にしてください」と笑った。
非日常の空間に浸りながらも、来季に気持ちを向けた。「来年は東京五輪もある。２０２１年から米ツアーに行きたいので準備の一年にしたい」と決意を語った。２月２０日開幕の米ツアー、ホンダＬＰＧＡ（タイ）から出場予定の新シーズンへ、元日から父・悟さんと岡山でトレーニングに励むことも明かした。
表彰式後には、９月のデサント東海クラシック優勝の副賞として、銀座のブルガリで高級腕時計を贈呈された。「ゴールドですよ。シャレオツ（おしゃれ）。これで女子力１０％アップだ！」とアピールした。オフもゴルフ界の主役の勢いは止まらない。
（岩原 正幸）