昨年11月のプロテストに一発合格した女子ゴルフ界期待の新人・吉田優利(19)が2月13日開幕の米女子ツアー、ISPSハンダ女子オーストラリア・オープン(豪州・ロイヤルアデレードGC)に出場することが22日、分かった。国内開幕戦のダイキンオーキッドレディス(3月)前に、一足早く米ツアーで異例のプロデビューとなる。この日は都内で、用具契約を結んだブリヂストンスポーツの新製品発表会に出席した。
2000年度生まれで期待の“ミレニアム世代”の一角である吉田が国内ツアー前に、プロとして世界を経験する。2月の米女子ツアー4戦目オーストラリア・オープンに出場登録を済ませたという。自身はアマチュア時代から同大会に出場し、今回が3年連続。昨年は1打差で予選落ちしたが、18年は34位でベストアマを獲得した。国内を主戦場とするルーキーが開幕前に最高峰の米ツアーでプロデビューするのは異例となる。
吉田は渋野日向子、畑岡奈紗(ともに21)を擁する1998年度生まれの“黄金世代”の2歳下で、昨年10月の富士通レディースをアマで制しプロデビューを果たした古江彩佳、アジア女子アマ優勝の安田祐香(ともに19)と同学年だ。16年後期から昨年までナショナルチームで腕を磨き、国際経験豊富で海外志向も強い。
昨年は5月に痛めた左手親指のけがに苦しみながらも、同11月のプロテストに合格。同年末の最終予選会を20位で通過し、今季国内ツアー前半戦の出場権を得た。この日は用具契約メーカーのイベントに参加し「リランキング(7月末までの出場優先順位見直し)を突破して賞金シードを取ることが目標。自分のプレーができるように」と意気込んだ。
さらに、渋野、通算14勝の有村智恵(32)らが所属する事務所「ZONE」(ゾーン)とマネジメント契約を締結し、プロでの活躍に向け足場を固める。既に1週間、ベトナムでのゴルフ合宿をこなし「一年戦えるような体力をつくりたい」と見据える。初賞金が懸かる南半球での試合から、ルーキーイヤーの一歩を踏み出す。(岩原 正幸)
◆吉田 優利(よしだ・ゆうり)2000年4月17日、千葉・市川市生まれ。19歳。10歳からゴルフを始め、12年に関東小学生ゴルフ優勝。麗沢高3年時の18年に日本女子アマ、日本ジュニアを制し03年宮里藍以来の同一年アマ2冠。昨年はワールドレディスサロンパスカップで4位。全米女子オープンにも出場した。コーチは上田桃子らを指導する辻村明志氏。158センチ、58キロ。家族は両親と弟、妹。