女子ゴルフで昨季国内ツアー賞金女王の鈴木愛(26)=セールスフォース=が11日、リモート会見し、今季初戦のアース・モンダミンカップ(25~28日、千葉・カメリアヒルズCC)出場について、新型コロナウイルスの感染リスクを考え「多少葛藤があった」と明かした。大会出場選手、キャディーらへのPCR検査にも触れ、「できることならしてほしい。検査がない中で人が集まるのは不安がある」と話した。
無観客開催で、選手は開幕2週間以上前の8日から検温するなど対策を徹底。「やっぱり無観客はちょっと悲しい。でもこういう状況なので仕方がないこと」という鈴木は、コロナ禍の収束が見通せない中で「これから何試合かあるかもしれない。それを踏まえた上で回れたら」と、まずは出場試合でベストを尽くす。
20年と21年シーズンが統合された。17、19年の賞金女王は「夏が2回ある」と表現する長いシーズンと、代表圏内にいる来夏の東京五輪を見据え「焦ってもいいことはない」とマイペースの調整を続けてきた。アスリート・フードマイスターの資格取得を目指したり、ダンスにも挑戦。“練習の虫”で、2年連続平均パット数1位の名手だが「3か月で2、3回しかパター練習をしていない」という。
開幕が決まり、約3か月ぶりにラウンドを行った。ゴルフ人生最長ブランクで、「コースでしか味わえない距離感とかあって難しかった」というが、表情は充実していた。自身3度目の賞金女王へ、じっくり歩を進める。(宮下 京香)