渋野日向子、予選落ち「死ぬほど練習しないと」…昨年11月以来「ダメダメ」通算2オーバー


14番、ダブルボギーとなり肩を落とす渋野日向子(Getty Images/JLPGA提供)

14番、ダブルボギーとなり肩を落とす渋野日向子(Getty Images/JLPGA提供)

 ◆女子プロゴルフツアー アース・モンダミンカップ 第2日(26日、千葉・カメリアヒルズCC=6622ヤード、パー72)

 59位から出た渋野日向子(21)=サントリー=は3バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの74で通算2オーバー71位だった。カットラインにわずか1打及ばず、今季初戦でまさかの予選落ち。ショット、アプローチ、パットと全てに精彩を欠き「オフにやったことが、全て意味のないことだったと思うくらいの内容」と自分に厳しい言葉で振り返った。ツアー初優勝を狙う田中瑞希(21)=フリー=が9アンダーで首位に立った。

 自身のプレーに納得がいかない渋野は終始、険しい表情でラウンドした。半年ぶりの実戦で、いつもと違う無観客。リズムは最後まで戻らず「オフにやったことが、全て意味のないことだったと思うくらいの内容。アプローチで何個もボギーを打ったり、ショットもピンに絡まない。全体的にダメダメ」。オンライン会見で反省の言葉を並べ立てた。

 「かなり練習をしてきたけど、試合となると緊張して思ったように体が動かなかった」。前半の14番で第1打を右に曲げるダブルボギーで「少しおかしくなった」。2つバーディーを取った直後の18番は4打目のアプローチを「大オーバー」してボギー。後半も6、8番で“寄らず入らず”の悪いパターンで71位の予選落ち。昨年11月の伊藤園レディス以来、約7か月ぶりの屈辱だ。

 初日(25日)の5番で、動かしたマーカーを戻し忘れるミスで2罰打が科されたが、「今日の方が悔しい。もっと何とかできた」と、後ろは振り返らなかった。瞬間風速15・7メートルの強風も「方向は分かっていた。全部自分のミス」と受け入れた。

 今回はオフに米アリゾナ州のピンゴルフ本社を訪問した際にフィッティングしてもらった新パターを投入した。以前より2インチ(5センチ)長い35インチ(89センチ)の「PLD アンサー」(プロ仕様)。体重移動を少なくし、スタンスを狭めて再現性を高める今季の構えに適応する。23日に届いたばかりで「早く使いたかった。手応え? 6、8番(のパーパット)は打ち過ぎたので自分の責任。パターのせいではなく、使っていかないと慣れない」と前を向いた。

 国内ツアーは今後の大会の中止決定が続いているため2戦目は早くても、8月14日開幕のNEC軽井沢72以降となる。連覇が懸かるメジャー、AIG全英女子オープン(同20~23日・英国)の開催可否は未定で日程は流動的だ。大会前の長いオフは青木翔コーチ(37)の下でウェッジを4本潰すほどアプローチを猛練習した。少なくとも1か月半以上ある“再調整期間”へ、渋野は「練習をたくさんしても試合で出来なきゃ意味がない。死ぬほど練習しないといけない」と自らに言い聞かせた。(岩原 正幸)

 ◆渋野のオーバーパー 昨年11月のNOBUTA GROUPマスターズGCレディース第1ラウンド(R)の「73(1オーバー)」以来18Rぶり。昨年6月から9月にかけては「29R連続オーバーパーなし」のツアー記録も樹立していた。

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