女子プロゴルフで日米通算5勝の渋野日向子(21)=サントリー=が6日、20日開幕の海外メジャー、AIG全英女子オープン(ロイヤルトルーンGC)などの出場に向けて、オンライン会見に臨んだ。日本人初の連覇を狙うAIG全英女子オープンに向けて「2連覇できるのは私だけという思いはある。でもそれよりも大事だと思うのは、こういう状況で本当に大変な思いをされている方がたくさんいると思う。イギリスから世界へ、私のプレーを見て勇気だったり、笑顔を与えられるようなプレーができたらいい」と決意を込めた。
渋野は7日に渡英し、13日開幕のスコットランド女子オープン(ルネサンス・クラブ)、AIG全英女子オープンに出場予定。その後、英国から帰国せず、直接米国に移動し、9月のANAインスピレーション(米カリフォルニア州)、10月の全米女子プロ選手権(米ペンシルベニア州)と続くメジャー転戦を予定している。それに伴い、日本ツアーは地元・岡山で開催予定の日本女子プロ選手権などは欠場する。「かなり考えたし、本当に悩んだけど、そう決めました。地元で頑張りたいという思いもあったけど、今の自分は米国で戦いたいという思いがすごい強かった。自分の思いに嘘をつきたくなかった」と決断理由を明かした。
6月の日本ツアー今季開幕戦、アース・モンダミンカップに出場(予選落ち)。その後は、青木翔コーチ、斎藤大介トレーナーとともに、岡山などで調整を重ねてきた。初めて経験する全英のリンクスコースに向けては「グリーン回りのアプローチのバリエーションもいつも以上に必要になってくる。ショットも風が強いので、低い球を打つ練習をしてきた」と、対策も行ってきたという。
昨年のAIG全英女子オープンでは日本女子42年ぶり2人目のメジャー制覇を成し遂げ、世界中に名を響かせた。「去年の自分が本当の自分らしさ。今まで通りやっていけたら」と渋野。“スマイリング・シンデレラ”が日本初の大会2連覇で、世界中に笑顔を届ける。