女子プロゴルフツアーのスタンレーレディスは9日から3日間、静岡・東名CC(6572ヤード、パー72)で、新型コロナウイルス感染防止策として、無観客で開催される。前週の日本女子オープンでメジャー初優勝を飾った原英莉花(21)=日本通運=が8日、会場入りし、雨が降り続く中、パッティング練習などで最終調整した。
前週、1998年度生まれの「黄金世代」で畑岡奈紗、渋野日向子に次ぐ3人目の国内メジャー優勝者となった原は「やっぱりメジャーで勝ったって考えると、すごいことをしたんだなと実感しています。タイトルが大きいので、後から来る感動というのはありますし、やっぱり3年シードというのがすごい大きい。うれしいですね」と、改めて優勝をかみ締めていた。
前週V後、友人らから約200件の祝福のLINEが届いたといい「びっくりしました」とうれしそうに明かした。優勝2日後の6日夕方には師匠の尾崎将司(73)のもとへ優勝報告に出向き「グータッチしてもらっちゃいました。『チャンピオ~ン!!』って」と祝福された。昨年のツアー初優勝時には「たまたまだよ」と言われていたそうで、改めて自身がつかんだビッグタイトルを実感した。さらに「初めて(ジャンボさんに)『おめでとう』って、『本当に見応えのある試合だったよ』って言っていただいて…めっちゃうれしかったです」。
8月の米メジャー、AIG全英女子オープンは出場権を得ていたが、新型コロナウイルス感染拡大状況を考慮し「安心して行ける時に備えて」と出場を回避。そして「(全英出場を)断って行かなかったことで、プレッシャーや悔しさもあったし、こっち(日本)で絶対に勝ちたい」と決意していた。そんな中で国内メジャー初優勝をつかみ「日本女子オープンで勝てたのは、自分の中でも少し意地を見せられたかなとは思うので、うれしかったです」とうなずいた。
2戦連続優勝がかかる今大会は、第1ラウンドで昨季賞金女王の鈴木愛(26)=セールスフォース=、今季ルーキーながら2戦連続優勝を挙げた笹生優花(19)=ICTSI=との注目組に入り、9日午前8時50分に1番からスタートする。「気を引き締めてこれからも1試合、1試合プレーしたい。今年のうちにもう1勝したい」。地に足をつけて、気持ち新たに次なる目標を掲げた。