◆男子プロゴルフツアー ▽三井住友VISA太平洋マスターズ 第3日(14日、静岡・太平洋C御殿場C=7262ヤード、パー70)
第3ラウンドが行われ、首位と5打差の13位で出たアマチュアの中島啓太(20)=日体大2年=が9バーディー、3ボギーでこの日のベストスコア64をマーク。通算6アンダーで1打差の3位に浮上した。木下稜介(ハートランド)とチャン・キム(米国)が7アンダーで首位に並んだ。
中島は1番でバーディー発進を切ると、4番でグリーン奥のカラーから10メートルのバーディーパットをねじ込むなど前半9ホールで7つのバーディーを重ね、リーダーボードを駆け上がった。10番でピン4メートルのバーディーパットを沈めると、一時単独首位へ。後半は2つのボギーで順位を下げたが、粘りのゴルフで上位争いに食らいついた。「今日はピン位置が難しかったので、落ち着いて、プランを立てて臨みました。緊張とかはなかった。バーディーが取れたところはプランに沿ってできたと思います」と冷静に振り返った。
今大会は大学の1学年先輩で、2010年&12年大会覇者・石川遼の弟・航さん(20)が初めてキャディーを務める。「航君と一緒にメモを見ながら、マネジメントを相談してやっていた。意見を言い合って、(ホールごとに)ベストなマネジメントを(2人で)考えていました」とチーム力で難コースを攻略した。7番のバーディーパットを打つ前には航さんがすかさずペットボトルの水を中島に手渡すなど、コンビの息はぴったり合っていた。
1973年のツアー制施行後、昨年大会を制した金谷拓実(22)=東北福祉大4年=に続く史上5人目のアマ優勝の偉業に挑む。2学年上の金谷がアマ時代にナショナルチームで共闘。18位だった昨年大会は18番のグリーン近くで偉業を成し遂げた金谷を目に焼き付けた。「あの感動を間近で見させてもらって(この1年)金谷さんのおかげで成長できた。金谷さんと同じところに立ちたい」。1打差でプロを追う最終日へ「優勝を意識しながら、どんな状況になっても最後まで諦めないで戦いたいと思います」と力強く語った。