“秋男”松山英樹、悲願へ2日連続60台 1差6位で決勝


 ◆米男子プロゴルフツアー メジャー第3戦マスターズ第1日(12日、米ジョージア州オーガスタナショナルGC=7475ヤード、パー72)

 第2ラウンド(R)の残りと第3Rが行われ、3打差10位で第2Rに臨んだ松山英樹(28)=LEXUS=は4バーディー、ボギーなしの68で回り、通算8アンダーで首位と1打差の6位に浮上した。マスターズで2R連続60台は日本人2人目の快挙で、日本人歴代最多に並ぶ6年連続の予選通過も果たした。日米通算13勝のうち7勝を秋に挙げている“秋男”が、初の秋開催大会での悲願のメジャー制覇で日本を熱くする! 世界ランク1位のダスティン・ジョンソン(36)=米国=ら5人が通算9アンダーで首位。

 日本の誇る“秋男”が、紅葉の目立つゴルフの祭典で充実の時を迎えている。松山は気負いや強引さを見せず、冷静に首位と1打差へ迫った。3差を追った第2Rは安定したプレーで4バーディー。16番から再開後は長袖にベストを着込んでプレーし、15年最終日以来自身2度目のボギーなしラウンド。1963~68年の陳清波に並ぶ日本人最長6年連続の予選突破となった。「気温が下がって、グリーンの状態も少し違ったので、良い形で終われたので良かったなと思います」とうなずいた。

 7年連続9度目の出場。傾斜の強いコース上で攻守の切り替えどころも心得ていた。フェアウェーは2度しか外さず、ボギーは2日間で1つだけ。パー5の2番は2オンに成功してバーディーを先行。グリーン右に外した難関の5番は2メートルのパーパットを決めて耐えた。後半のパー5の13番、15番は3メートル、3・5メートルを沈めて伸ばした。

 男子ゴルフの4大メジャーは近年、4月から8月までに開催される。新型コロナの影響で今年に限っては全米オープンが9月、マスターズが11月に延期され、異例の秋開催のメジャー2大会。秋は松山が日米通算7勝を挙げて得意とする季節でもある。全米オープンでも3日目まで4位につけるなど、優勝争いに加わった。

 初の11月開催でグリーンが軟らかく第1Rは60台が24人、アンダーパーが53人とともに過去最多に。ジョンソンら強敵が上位にひしめく大混戦だ。「どういう状況になってもいいプレーができるように頑張りたい」と松山。世界屈指の高精度を誇るアイアンショットで空前の伸ばし合いを制す。

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