2年前のヤマハL覇者・成田美寿々「去年、落ちる所まで落ちた。今、第2のゴルフ人生が始まったと思っています」


練習グリーンで調整する前回優勝の成田美寿々(カメラ・今西 淳)

練習グリーンで調整する前回優勝の成田美寿々(カメラ・今西 淳)

 女子プロゴルフツアーのヤマハレディース葛城は4月1日から4日間、静岡・葛城GC山名C(6564ヤード、パー72)で行われる。昨年大会はコロナ禍のため、中止。19年大会を制し、ディフェンディングチャンピオンとして迎える成田美寿々(28)=フリー=は31日、復活途上の現在の心境や今大会にかける思いを明かした。

 成田は2014年から19年まで賞金ランク20位以内だったが、統合された今季の20―21年シーズンはここまで賞金ランク109位と苦戦している。特に昨年8月の軽井沢NEC72の第1日では「92」の大たたき。ツアー通算13勝を誇る実力者としては、あり得ないようなスコアだった。「去年、落ちるところまで落ちた。今、第2のゴルフ人生、第2章が始まったと思っています。今年、4試合中3試合で予選落ちしていますが、楽しんでゴルフができています」と成田は前向きに話した。

 2年前に優勝した大会で浮上のきっかけをつかみたいところだ。「前回も優勝できると思っていませんでした。コースが難しいので防御、防御と考えて、絶対に3パットを打たないという信念でプレーしていたら、結果が良かった。今年も欲をかかず、我慢していきたいですね」と冷静に話した。先週まで使用していたパターを替えて、2年前に優勝したパターを使用することも明かした。

 会場の葛城GCは名匠・井上誠一氏が設計した名門にして難コース。成田の2年前の優勝スコアは4日間で通算5アンダーだった。「コースは苦手ですが、設計者の意図が少しずつ分かってきました。コースの美しい罠(わな)が好きになってきました」と笑顔を見せた。

 今大会のポスターは、成田の写真と「桜はふたたび、咲き誇る。」のキャッチコピーが記されている。「(ポスターは)格好いいので、頑張らなければ、と奮い立たせてくれます」。コースの桜は満開を迎えている。「『ふたたび、咲き誇る』になるように、と思っています」と成田は柔らかな笑顔でポスターを見ながら、自らに言い聞かせるように話した。

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