3か月の海外遠征ラストで67 渋野日向子は「最後に自分らしいプレーができた」と晴れやか


◆女子プロゴルフツアー 海外メジャー第3戦 全米女子プロ選手権 最終日(27日、米ジョージア州アトランタ・アスレチッククラブ=6740ヤード、パー72)

 68位で出た渋野日向子(サントリー)は6バーディー、1ボギーの67で回り通算1オーバー、暫定49位でホールアウトした。笹生優花は前半9ホールを終了し、3バーディー、ボギーなしで通算1アンダーとしている。

 渋野は2番パー5で5メートルのバーディーを決めると、4番パー3で4メートル、5番パー5では右ラフからの3打目をピン10センチにつけるスーパーショット、ティーが前に出た6番で3メートルを沈め、3連続バーディーを奪った。

 8番で3パットのボギーを喫したが、9番で第2打を1メートルにつける好ショットを見せ、この日5つ目のバーディー。

 後半は15番パー3で7メートルを沈めてスコアを伸ばした。フェアウェー、グリーンを外したのはともに1度だけと、安定していた。

 今大会で5位以上が逆転への最低条件だった、東京五輪代表入りは逃したが、4月から3か月間続いた海外遠征最後のラウンドを好スコアで締めくくった。

 渋野の問答は以下の通り。

 ―振り返って。

 「3か月の最後のラウンドだったので、今日は最初から攻めて行こうという気持ちで最後まで貫けたのは良かった」

 ―スタート前はバタバタ。

 「PCR検査がスタート45分前にあくのでそこで受け、30分前に練習場に行って、出られたのはすごい良かった。その中でもいいプレーができた。できる限りの攻めを、と思っていた」

 ―プレー内容は。

 「かなりパーオン率も高かった。スタートホールで左に行ったが、その後も流れを切らさずできたので、逃げずにやって良かった。できればイーブンに戻したかった気持ちはある。16番もいいところにつけて、18番も2オンのチャンスで、できればバーディーを取りたかったけど、攻めた結果がこれなので悔いはない」

 ―17番はパー。

 「7打縮めたので良かった。キャディーさんも盛り上げてくれてうれしかった。この1週間、たくさんの日本人の方だけでなく現地の方も応援してくださり、うれしかった。この2日間いろいろあった中でのプレーだったので、声援が後押しになって、こういう結果になった。ギャラリーさんのおかげと言っても過言ではない」

 ―決勝ラウンドを振り返り。

 「(予選)1日目の方が緊張していた。予選を通過してしまえば前を向くしかない。しっかりこの2日間は攻められた。昨日「10」は打ったけど、全然悔いはない」

 ―1週間の総括。

 「この1週間でいろいろなことを経験できた。ちょっとでも成長するためには必要な経験だったと思う。プラスに考えているので、その中でこういう結果を最終日に残すことができて良かった。4日間戦うことができて、メジャー3試合目でやっと予選通過できて、最後に自分らしいプレーができたと思う。この1週間はかなり自分でも手応えがある」

 ―3、4日目に担いだハウスキャディーの方とは。

 「いなかったら死んでたというくらい本当に助けられた。めちゃくちゃ盛り上げてくれた。昨日は『はじめまして』だったので、なかなか話しづらかったけど、(今日は)しゃべれないけど、たくさんコミュニケーションを取ることができた」

 ―3か月の米ツアー遠征。

 「悔しいことの方がたくさんあったけど、この1週間の自分を考えると、今までの悔しさが全部消えていくような感じ。いろいろたまっていたものがここではき出せたような内容のゴルフだったと思う。今週のようなゴルフができていけば、次、米国に来るときにはもっと戦えていると思う。良かったところ、悪かったところを復習して次に向けて頑張りたい」

 ―見えてきたものとは。

 「とりあえず、ボールは10球くらい入れていこうかな(笑い)」

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