石川遼、相棒5ウッド折って涙「信頼できるクラブだったので。疲れがどっときました」


頭を抱える石川

頭を抱える石川

◆男子プロゴルフツアー ▽ANAオープン 最終日(19日、北海道・札幌GC輪厚C=7063ヤード、パー72)

 2015年大会覇者で大会主催ANA契約のホストプロ・石川遼(30)=カシオ=は、6打差10位で出て強風の中でショットに苦しみ1バーディー、1ボギーの72とスコアを伸ばせず、通算9アンダーの16位で終えた。17番パー5の第2打で「大事なクラブ」という5ウッドが折れるアクシデントにショックを隠せず、涙もこぼした。66で回った東京五輪代表のスコット・ビンセント(29)=ジンバブエ=が3打差逆転の今季2勝目を挙げた。

 思い入れの強いホスト大会で、石川が30代初のアクシデントに見舞われた。木越えの名物ホール、579ヤードの17番パー5。右林の太い木の根の右側にボールがある状況で、5ウッドの2打目でグリーンを狙うと、シャフトが木に当たり「く」の字に折れてボールは左ラフへ。続く3打目をグリーン手前ラフまで運び、何とかパーセーブした。

 5ウッドは昨年9月に投入し、今季最も安定感を誇る1本だった。09年11月のダンロップフェニックス初日にも、ウェッジが松の木の幹に当たって折れ曲がったこともある。ゴルフ用具を大切にする男は「大事なクラブを1本折っちゃった。信頼できるクラブだったので」と言葉を詰まらせた。

 「何か疲れがどっときました。何ですかね…。17番の第2打を打ってから、めちゃくちゃ全身だるい」と報道陣の前でつらそうに前かがみになり、顔を上げた。23日開幕の次戦から心機一転、新5ウッドとともに再出発を図る。(榎本 友一)

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