小祝さくら復活! 1差2位好スタート…3戦低迷からスイング見直し「調整した成果を試合で出せた」


2番、ティーショットを放つ小祝さくら

2番、ティーショットを放つ小祝さくら

◆女子プロゴルフツアー スタンレーレディス 第1日(8日、静岡・東名CC=6592ヤード、パー72)

 今季5勝で賞金ランク2位の小祝さくら(23)=ニトリ=が1イーグル、6バーディー、3ボギーの67で回り、5アンダーで首位と1打差の2位と好発進した。今週を含め、残り8試合でランク首位の稲見萌寧(22)=都築電気=とは約3420万円差。前週の予選落ちからショットが復調し、逆転での初の賞金女王に望みをつなぐ。臼井麗香(22)=ディライトワークス=が66で単独首位。

 前半は圧巻の「29」、後半は一転して「38」をたたいたが、小祝は「トータルしたらここ最近では一番。前半がうまくいきすぎた」と満足そうに振り返った。8番パー5は2オンから7メートルを沈めてイーグル。序盤8ホールで7つ伸ばした。

 67で1打差2位。9月のゴルフ5レディス初日以来、13ラウンドぶりの60台に「ここ最近調子がよくなかったけど、調整した成果を試合で出せた」とうなずいた。

 ここ3戦はショットが不調で予選落ち、62位、予選落ちと低迷。前週の日本女子オープン後は、拠点の千葉で自身のスイング動画を見直し、気づいた点を書き記したゴルフノートを見返すなど懸命に修正を図った。「こんなにひどいスイングをしていたんだな。どうにかしないといけない」。クラブをインサイドに引いてしまい、曲がる要因となっていたショットを改善した。この日はパーオン率が全体5位の83%と復調し、「安心して振れる」と強調した。

 今大会は夏場の時点では欠場を示唆していた。大会がない8月の五輪ウィークの練習で調子を上げ、2連勝したことで休養することの利点は十分理解している。だが、9月に辻村明志コーチと話し合い、「一試合でも多く(賞金女王の)チャンスをつくるようにと(出場を)決めてもらった」と背中を押され、決断した。約3420万円差で追うランク首位の稲見は初日5位につける。

 「自信を持ってプレーしたい。明日も伸ばしていきたい」と小祝。18年のツアー本格参戦1年目から122試合連続出場中の“鉄人”は、最後まで完走し、初の賞金女王取りを目指す。(岩原 正幸)

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