男子ゴルフ・賞金ランク1位のC・キム「(争いは)上にいる方が好き」大会連覇&初の賞金王へ


◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー2020―21年最終戦 日本シリーズJTカップ(12月2日から4日間、東京・稲城市 東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 昨年大会覇者で、賞金ランク1位のチャン・キム(米国)が1日、プロアマ戦で調整した。12月のこの時期としては異例だが、気温は20度前後まで上昇。半袖でプレーし、17番パー5(535ヤード)の第1打をドライバーで351ヤードかっ飛ばして同組のアマチュアを喜ばせるなど、状態の良さをうかがわせた。「調子は悪くない。昨日は一日休養に充てて、万全を期すつもりでやっている」と表情は明るい。

 昨年大会は2打差3位から出た最終日に67をマークし、逆転優勝。奧から急傾斜のグリーンで名物ホールの18番をパーでしのぐと、首位に並んでいた谷原秀人、岩田寛が18番をボギーとし、混戦を制した。この日もグリーン回りを10分弱かけて入念にチェックし、「攻略する方法は1つで、ピンよりも奧にいかないこと。本当に素晴らしいホールで、1年間を締めくくるのにふさわしい。過去にも多くのドラマを生んだホールなので必死にプレーしたい」と表情を引き締めた。

 コロナ禍で長期シーズンとなった最終戦。入国制限もあり、昨年9月の国内開幕から2戦は不出場。今年も海外メジャー3戦に出場するなど、渡航による隔離生活を経験した。「とにかく移動が大変だった。ホテルでの隔離では、メンタルのコントロールや体のコンディションを整えるのも非常にタフだった」と苦しいシーズンを振り返った。今年は米アリゾナ州に住む両親も日本への入国条件が厳しく、1度も観戦に来られていない。「残念だけどこればかりはしょうがない」と話した。

 賞金王争いでは今季3勝を挙げ、約1239万円差のランク首位で最終戦に乗り込む。「今年のこの試合は特別な思いがある。(ランクは)上にいる方が下から追うより好き。週末に賞金王になれたらいいし、日本シリーズでも勝てたらなおいい。自分をコントロールし、全力でプレーするだけです」。大会史上6人目の2連覇&自身初の賞金王戴冠へ気持ちを高ぶらせた。

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