練習ラウンドでティーショットを放つ諸見里しのぶ（カメラ・今西 淳）
◆女子プロゴルフツアー開幕戦 ダイキンオーキッドレディス 練習日（２日、沖縄・琉球ＧＣ＝６５９０ヤード、パー７２）
ダイキン工業所属のホステスプロ、諸見里しのぶが練習ラウンド後の会見に出席した。主催者推薦での出場に「今年はすごくいい状態で臨めると思うので、この状態を思いっきりコースで発揮して、まずは予選を突破したい」と意気込んだ。
２０１９年限りでツアーの第一線を退いたが、地元・沖縄で開催される開幕戦は昨シーズンに続き、通算２１度目の出場。「いつも出場させていただき、たくさんの声援をいただいて元気をもらっている。その中で、１つでもいいプレーができるように。今年の目標は予選を通過して４日間戦えるということなので、そこに向けて全部出し切れるように頑張っていきたい」と予選落ちした昨年の“リベンジ”を誓った。
現役のツアープロではなく、コースセッティングの仕事や解説者としてゴルフに接してきたことで、つかんだ手応えがある。「コースセッティングを担当させていただいてビックリしたのが、グリーンの見え方が朝一番と夕方の光の加減で全然違って見えるということ。グリーンの傾斜の読み方とか見え方は、今の方が見えるようになったとは思います。解説では各選手のいいところを探したり、１年通してスイングを見る時間も多かったので、自分のスイングにもみえるものが増えて、もっとうまく自分と向き合えるようになった。この１年ですごく、成長できたかなと思います」と目を輝かせた。
外から見ることで養った“目”を生かし、トップ選手のプレーをマネすることで自身の改善にもつなげてきた。「（東京五輪で）金メダルを取ったネリー・コルダのスイングや、私自身フェードを打つのが苦手だったが、稲見（萌寧）さんのフォローの抜け方をマネしたり。いろんな選手の得意分野をマネて、それを実践してみるということが増えた」と“現役”さながらの意識の高さを示した。
充実感の漂う受け答えに、報道陣からは予選会からのツアー本格復帰を期待する声もかけられたが「改めて、プロゴルファーが１年間、戦う力をつけるのって大変だなと思って。（予選会を）受ける気持ちにはならなかったです」と苦笑い。今大会で３位以内に入れば次戦への出場権を手にできるが「最高のイメージですね。本当に実現して、悩める時間ができたら最高だなと思います」と頬を緩めた。