米ツアー通算8勝の松山英樹(LEXUS)が22日、マスターズのディフェンディング覇者として電話での記者会見に臨んだ。首から肩甲骨にかけての痛みにより、10日に開幕したプレーヤーズ選手権の第1ラウンド開始前に棄権し、実戦から離れているが、21日から練習を再開したことを明かし、「今週と来週でどれくらい自分のゴルフの状態が上がるか。いいプレーができるように準備したい」と、大会連覇が懸かる4月7日開幕のマスターズ(オーガスタナショナルGC)へ、前向きに語った。
患部の状態については「痛みはだいぶ取れてきたので、昨日から練習を再開できたけど、まだフルスイングはできていない。8割くらいのスイングだが、練習再開できたのは良かった。来週(マスターズ前週に行われるテキサス・オープン)も、プレーするつもりではいるけど、痛みがどうなるか次第でまだ決めていない」と説明した。
今季は2勝を挙げ、好調を維持していた中での離脱となった。「いい感じで来ていたと思うけど、ちょっと痛みが出ているので、マスターズまでどうなるか分からない」としながら、「いいプレーをするために、今年うまくできているところはそのまま(継続して)、パッティングがまだ悪いので、そこは重点的に練習できている。楽しみな戦いになるのでは」と期待感も示した。
昨年大会では日本男子初のメジャー制覇、アジア人で初のマスターズ制覇の快挙を達成した。優勝からの1年を「マスターズで勝ってからいろんな人に祝福され、トーナメントでは、マスターズチャンピオンと紹介される。ギャラリーの方も今までと違った反応で見てくれるので、そこはうれしい」と振り返った。「日本人でたくさんの人が挑戦してきた中で、僕が一番最初に勝てたことはうれしい。いろんな人からの反応の仕方が今までと違うというのはそれだけのことをしたんだなと思う」と改めて語った。
今回の電話会見(テレカンファレンス)は16日に行われる予定だったが、東北地方で発生した地震により延期されていた。大学時代を宮城で過ごした松山は「(今回も2011年東日本大震災と同様に)津波の心配があった。すぐ連絡が取れる人は取れたので、無事であって良かったけど、改めて怖いなと思った」と心境を明かした。
ディフェンディングチャンピオンとして恒例の大会前のチャンピオンズディナーについては「メニューは決まっているけど、(事前に)シェアするかは決めかねている」と話していた。