◆米男子プロゴルフツアー 今季メジャー初戦 マスターズ 第3日(9日、米ジョージア州オーガスタナショナルGC=7510ヤード、パー72)
【オーガスタ(米ジョージア州)9日=岩原正幸】5打差2位から出た松山英樹(30)=LEXUS=は通算2オーバーの14位に後退し、史上4人目の連覇が遠のいた。寒さと強風に苦しみ、2バーディー、5ボギー、1ダブルボギーの77で首位と11打差をつけられた。世界ランク1位、スコッティ・シェフラー(米国)が9アンダーでメジャー初優勝に王手。タイガー・ウッズ(米国)は78の7オーバーで41位となった。
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第3日は冷たい強風が吹きつけて、まるで全英オープンのような難コンディションでしたね。あんなに寒そうに厚着をした選手たちをマスターズで見たのは初めて。気温が下がれば当然、飛距離が出なくなります。故障を抱えるウッズ選手や松山選手には、痛みや影響はあったと思いますね。
松山選手の1番の1・5メートルのパーパットは寒さからか、スムーズに体が動いていなかった。ショットの面でも全体的に前日までと比べて、1番手くらいは飛んでいなかったように見えました。ちょっとした差ですがオーガスタではその差が大きく響きます。13番では3メートルのチャンスから3パットのボギー。4つのパー5で4年ぶりに一つも伸ばせなかったのが、流れを作る上では非常に痛かったです。
85回の大会の歴史の中で連覇は3人しかいません。首位のシェフラーとは11打差あり、2位のスミスも今季好調で最終日逆転優勝はさすがに厳しい。それでも松山選手は17、18番では寄せワンでいいパーを拾い、ラウンド後も暗くなるまで練習をしていました。マスターズ王者の意地で最終日、通算アンダーパーに戻してのトップ10入りを期待します。(プロゴルファー・芹澤信雄)