上田桃子、地元で2連勝へ 熊本地震発生から6年「地元の人は熱い気持ちを持っている」


17番、ティーショットを放つ上田桃子

17番、ティーショットを放つ上田桃子

◆女子プロゴルフツアー KKT杯バンテリンレディス 指定練習日(14日、熊本・熊本空港CC=6499ヤード、パー72)

 前週の富士フィルム・スタジオアリス女子オープンでツアー通算17勝目を挙げた上田桃子(ZOZO)が練習ラウンドで調整。地元・熊本での自身初の2週連続優勝に向けて抱負などを語った。

 前戦は昨年6月に結婚後、「ミセス初V」となった。最愛の夫のリアクションについては「喜んでました。『良かったね』という感じで。でも家ではあんまりゴルフの話をしない方なので『おめでとう』という感じではありましたけど、さらっと終わりました」と照れ笑いした。

 今大会が行われるコースは、小学校高学年頃から「数え切れないほど回っている」といい、熊本・東海大付二高時代にはキャディーのアルバイトもしていたという。また、プロ転向後の07年には前身のライフカードレディスでツアー初優勝を挙げている。「本当にいろんな思い出がこの大会にはある。2007年は昔過ぎて、もうそろそろ優勝したことを覚えていない人も多いのかな。上書きしないといけない」と気持ちを高めた。

 16年の4月14日夜に熊本地震(前震)、同16日に本震が発生した。上田は6年前の4月14日、コースから車で30分の熊本市の自宅で食事を取っていて、同週に予定されていた大会は中止になった。あれから6年。「(熊本の中でも)復興している所とそうでない所と両方あって、6年間が早く感じている人も長く感じている人もいると思う」と被災した地元を思いやった。「でも共通して言えるのは、地元の人はすごく熱い気持ちを持っている人が多いこと。私も熊本人の一人として一歩ずつ前に進んでいくんだという気持ちを大事にしてやりたい」。

 新型コロナウイルスの影響で3年ぶりに有観客で開催される。「熊本の大会は1年に1回しかないので、思い入れも強い。皆さんに今の自分を見てもらいたい」と上田。地元への強い思いを胸に、今週も熱いプレーで頂点を狙う。

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