スポンサー8社の「ゴルフ天才少女」須藤弥勒がジュニアメジャー5勝目へ開幕


ジュニア欧州選手権の前夜祭に家族とともに参加した須藤弥勒。メジャー5勝目に意欲を示した(提供写真)

ジュニア欧州選手権の前夜祭に家族とともに参加した須藤弥勒。メジャー5勝目に意欲を示した(提供写真)

 ジュニアゴルフのメジャー、ジュニア欧州選手権は31日から3日間、英ロイヤル・マッセルバラGCで開催される。世界ジュニアメジャー4勝を誇り「天才少女」と呼ばれる須藤弥勒(ゴルフ5)は31日午前11時42分(日本時間午後7時42分)に第1ラウンドをスタート。メジャー5勝目に向けた戦いが開幕する。

 開幕前日の30日、スコットランドの宮廷で前夜祭が行われ、世界65の国と地域から約500人の選手が集結。日本勢で唯一の大会出場となる弥勒も前夜祭に参加した。「アメリカで行われる世界ジュニアやキッズ世界選手権とは違ったヨーロッパの雰囲気で何か圧倒されました」。強気で鳴らす弥勒は珍しく緊張気味に話した。

 ジュニアゴルフ界では、歴史や予選会を含めた参加人数の多さなどで、世界ジュニア(米カリフォルニア州サンディエゴ)、キッズ世界選手権は(米ノースカロライナ州パインハースト)、マレーシア世界選手権(マレーシア・ジョホバール)、ジュニア欧州選手権(英国スコットランド)が4大メジャーと言われている。弥勒は2018年と19年に世界ジュニアを史上最年少で連覇。2020年にマレーシア世界選手権で優勝。昨年、キッズ世界選手権を制した。これまで3タイトルで計4勝。今回、ジュニア欧州選手権を制すればメジャー5勝目で、史上初のジュニア4大メジャーのグランドスラム達成となる。

 ジュニアゴルフ界では弥勒の名は知れ渡っており、前夜祭では多くの選手と交流した。「すごく、マークされていることも感じていますが、普段の力が出せれば、日の丸を1番高い所に掲げることができると思います。日本人の誇りを持って、何としても、ヨーロッパのタイトルを持って帰りたいと思います」。緊張と重圧の中、弥勒は改めて優勝への意気込みを明かした。

 今年1月からアマ資格の規定が大幅に改定され、アマチュアゴルファーも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になり、10歳ながら抜群の存在感を持つ弥勒のもとにはオファーが殺到。その中で、ゴルフ専門店のゴルフ5と所属契約とマネジメント契約、家具などの企画・販売を行う国内有数の大手ニトリとスポンサー契約を結ぶなど、弥勒のスポンサー企業は計8社に及ぶ。10歳の破天荒なアマチュアゴルファーは、いよいよゴルフの本場スコットランドで勝負に出る。

 ◆須藤 弥勒(すとう・みろく)2011年8月6日、群馬・太田市生まれ。10歳。2歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導で成長を続けている。17、18年に世界ジュニアゴルフで連覇。現在、ドライバーの飛距離は220~230ヤード。家族は父、元フィギュアスケート選手の母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。145センチ、52キロ。

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