松山英樹、聖地で最終日に1番から見せ場作り67のチャージ「来年以降は(メジャー)4つとも上位で」


◆米男子プロゴルフツアー今季メジャー最終戦 全英オープン 最終日(17日、英セントアンドリュース・オールドコース=7313ヤード、パー72)

 【セントアンドリュース(英国)17日=宮下京香】小雨は降ったが、早朝は全英らしくない穏やかな風が吹いた。3オーバー80位から出た松山英樹(LEXUS)は、7バーディー、2ボギーの67と伸ばし、通算2アンダーで今季メジャー最終戦の戦いを終えた。

 吹っ切れた表情だった。午前7時40分に「レッツゴー、ヒデキ!」の声援を受けてスタート。1番パー4でいきなり見せ場を作った。第2打をグリーン手前の池に入れたが、18ヤードから池を越えて転がし、チップインパー。両手を挙げて喜んだ。3番パー4では第2打をバックスピンで30センチに寄せる絶妙ショット。小雨の中、松山の組について応援する観客を沸かせた。「スタートがああいう形で波に乗れた」とうなずいた。

 16日の第3Rは松山らしくないミスが連なった。6番の第1打をドライバーで「打ちミス」と右のブッシュに曲げて3オン。グリーン上で「集中力が切れた」とセーブできず、痛恨の4パットでトリプルボギー。14番でダブルボギーもあり、76と伸ばせず「うまくいかなかった」と悔しさが口をついた。最終日は1つでも上を目指した。

 ただ、グリーン上は初日から試練が続いた。9番パー4(352ヤード)はドライバーで1オンしたが、ピン右24ヤードから2メートル届かず、バーディーパットもわずかに外れ、好機を生かせず。難関ホールの13番、17番も冷静なマネジメントでパーオンさせたが、そこから3パットのボギー。タッチとラインの読みがかみ合わず、連日30パット以上。「(この日は)3パットが3回。なかなか思うようなプレーはできないけど、アンダーパーで回れて良かった」と悔しげに総括した。

 今季メジャーでは連覇を狙った4月のマスターズで14位、5月の全米プロ選手権は60位に終わり、6月の全米オープンで最終日に65をマークし、4位に入った。日本人初のメジャー2勝目には一歩届かなかったが、ゴルフの聖地で最後にその力を示した。「今年は全米オープン以外良くなかったけど、来年以降は4つとも上位で戦えるように頑張りたい」。日本初の偉業へ、松山の挑戦は続く。

 次戦は21日開幕のツアー、3Mオープン(米ミネソタ州TPCツインシティーズ)に出場予定。

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