37年前の全米女子アマで日本人初制覇を果たした服部道子 当時16歳11か月の歴史的快挙を振り返る


服部道子の全米女子アマ優勝を報じたスポーツ報知一面(1985年8月12日付)

服部道子の全米女子アマ優勝を報じたスポーツ報知一面(1985年8月12日付)

 14日に行われたゴルフの全米女子アマチュア選手権(米ワシントン州チェンバーズベイ=パー73)で、17歳の馬場咲希(日本ウェルネス高2年)が初優勝を飾った。日本勢では史上2人目の快挙で、37年前の1985年8月10日に日本人として初めて優勝したのが、当時16歳11か月で挑んだ服部道子だった。

 1895年の始まった伝統の全米女子アマは、第85回大会を米ペンシルバニア州ピッツバーグのフォックスチャペルGC(パー72)で行い、当時、愛知・淑徳高2年だった服部が出場した。前年に史上最年少の15歳9か月で日本女子アマを制覇。その期待通りに全米女子アマで頂点に立った。外国人選手の優勝は、78年のキャシー・シャーク(カナダ)以来、7人目で、初出場での制覇は75年のベス・ダニエル(米国)。16歳11か月での初制覇は71年のローラ・ポー(米国)の16歳3か月に次ぐ史上2番目での年少V記録となった。

 服部は決勝でチェリル・ステーシー(21)=米オハイオ州立大3年=と対戦し、32ホール目で決着。気温30度を超える暑さの中で熱戦を制した。本人も想定外の優勝に第一声が「目標は全米女子ジュニアだったのに、こんな大きな大会に勝っちゃった」。それぐらいの快挙をやってのけた。

 史上2人目の日本人覇者となった馬場は身長174センチ。突出したサイズが注目されるが、服部もまた「大型」だった。グラブのサイズは男子並みの23センチと手のひらが大きく、16歳にして、ドライバーの平均飛距離は当時の絶対女王・岡本綾子に引けを取らない210ヤードと、パワーもあった。

 服部は高校卒業後はアメリカ・テキサス大学に留学し、NCAAリーグで10勝を挙げた。1991年に帰国しプロテストにもトップで合格。日本ツアーは1993年の「ミズノオープン」で初優勝し、年間5勝を挙げた1998年には賞金女王にも輝いた。

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