男子ゴルフのメジャー、日本オープンでアマチュアとして1927年の赤星六郎以来、95年ぶり2人目の優勝を飾った蝉川泰果(たいが、東北福祉大4年)が31日、プロ転向を宣言した。同日付で日本ゴルフツアー機構(JGTO)のツアーメンバー登録を済ませた。これにより、10月の日本オープンで優勝した際の資格として、2027年までのツアーに出場できる。
蝉川は9月のツアー、パナソニックオープンで史上6人目のアマチュア優勝を果たし、23日まで行われた日本オープンでアマとしては史上初のツアー2勝目を果たした。地元・兵庫開催のマイナビABC選手権(11月3日~6日、ABCGC)の大会事務局によると、同大会に主催者推薦での出場が決まり、プロデビュー戦になる見通し。
JGTOの青木功会長が書面を通じ「プロ転向おめでとうございます。JGTOのツアーメンバーとしてお迎えできること、大変うれしく思います。私も競技人生を過ごしてきましたが、アマチュアの選手がプロのトーナメントにおいて1シーズンに2回も優勝するというシーンに立ち会うとは思ってもいませんでした。これらの活躍の裏には、相当な努力があったことでしょう。これから長く続くプロの世界では、良い時ばかりではないはずです。時には思うようにいかない苦しい時もあるでしょう。そのような苦しい時こそ、ゴルフに対して真摯(しんし)に向き合い、謙虚な姿勢で日々の努力を怠ることがなければ、必ずその先に光が見えるはずです。今後のさらなる飛躍を期待しています」と歓迎のコメントを寄せた。
◆蝉川 泰果(せみかわ・たいが)2001年1月11日、兵庫県出身。21歳。名前の由来はタイガー・ウッズで父・佳明さんが名付けた。1歳からプラスチック製クラブでゴルフを始め、兵庫教育大付中から興国高を経て東北福祉大に進学。高2時に関西ジュニアゴルフ選手権、高3時に国体優勝。昨年は日本学生2位、日本アマ4位で22年度のナショナルチーム選出。ドライバーの平均飛距離は300ヤード超。177センチ、75キロ。家族は両親と姉。