吉田優利の妹・鈴「自信ややる気の方が大きい」 オーガスタの経験を糧に最終プロテストへ…1日から4日間


最終プロテストに挑む吉田鈴(JLPGA提供)

最終プロテストに挑む吉田鈴(JLPGA提供)

 女子ゴルフの2022年度の最終プロテストが11月1日から4日間、茨城・大洗GCで行われる。プロテストに2度目の挑戦となった吉田鈴(りん、日本ウェルネススポーツ大)が開幕前日の31日、18ホールの練習ラウンドで念入りに最終調整を行った。「不安はあるけど、自信ややる気の方が大きい」と引き締まった表情で心境を明かした。

 京都・城陽CCでの昨年11月の最終テストは通算5オーバー22位で合格に一打届かず、涙をのんだ。同学年の合格者には今季メジャーを含む2勝の川崎春花、ツアー1勝の尾関彩美悠、下部ツアー賞金女王を確定させた桜井心那らが名を連ねた。鈴は悔しさを持ちつつ「去年は実力的に私の代も強いし、調子が良くないと厳しいかもしれないと、ちょっと自信がない部分があったと思う」と冷静に受け止める。

 リベンジに向けてこの1年で体力面、コースマネジメント、ショット、パット…と全ての要素と向き合い、向上を図ってきた。「体幹もついたし、スイングがしっかりして風に強いショットや球の打ち分けもできるようになった。(コースマネジメントでも)スコアなど状況を把握して打つべきショットを考えたり、迷わなくなったし、判断ができるようになった」と成長を口にする。

 春先には転機があった。4月のオーガスタナショナル女子アマチュア選手権(20位)で、日本勢で唯一、決勝ラウンドに進み、男子メジャーのマスターズが毎年開催されるオーガスタナショナルGCでプレーした。「オーガスタをきっかけに何かが変わった。人生の目標も変わって、海外に憧れを持った。気持ちをコントロールする事も、去年に比べてできるようになった。大事な経験ができました」。大舞台で得た刺激がそのまま殻を破る契機になり、自信につながっている。

 最終テストに向け、先にプロとしてツアーで活躍し、2勝を挙げる姉・優利からは「頑張って。自分のプレーができたらいいよね」とエールを受けた。2度目の挑戦。ポーカーフェイスな18歳だが、この1年の思いを胸に闘志がみなぎる。「今年は準備もいい感じにできた。経験が力になってくれると思っているので。通過することが目標だけど、トップ合格も視野に入れて。合格したいです」と言葉に力を込めた。

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