松山英樹は首位と11打差の暫定17位 2番で4パットのダボも、その後2バーディー奪い順延


◆米男子プロゴルフツアー 今季メジャー初戦 マスターズ 第3日(8日、米ジョージア州オーガスタナショナルGC=7545ヤード、パー72)

 【オーガスタ(米ジョージア州)8日=岩原正幸】第2ラウンド(R)の残りと第3Rが行われた。21年大会覇者・松山英樹(LEXUS)は雨中で20ホール超を回り、第3R11番まで終了で2アンダーとし、首位と11打差の暫定17位となった。第2Rは70、第3Rは2番の4パットのダブルボギーなど開始2ホールで3つ落としたが、その後2バーディーを奪った。メジャー4勝のブルックス・ケプカ(米国)が13アンダーで同首位に立つ。

 松山は長い一日を戦い抜いたが、トップとの差を詰めることはできなかった。午前8時から競技を始め、第2Rを70で終えると、短い合間を経て第3Rを開始。午後3時15分、雨脚が強まり、グリーンに水が浮き始めるなど続行が不可能となり、12番の第1打後に順延となった。終始、雨に打たれながらのラウンドで疲労感をにじませた。

 第2Rの終盤から豪雨のような状況になった。最終18番では2・5メートルのパーパットがカップにけられ、2R連続のボギー。第3Rは1番でティーショットを右に曲げボギー発進となった。2番パー5は10メートルからまさかの4パットでダボを喫した。ショット、パットが乱れる状況にも、冷静さは失わず、3、5、6、7番と見事な寄せでパーをセーブ。第3R前半の6ホールでティーショットを右に曲げるなど苦戦したが、粘りのゴルフでしのいだ。8番で1・5メートル、10番で3メートルを沈めて2バーディーを取り返した。

 気温15度、強い雨に冷たい風と、体感温度はさらに寒く感じる中、9年連続の予選通過を決め、決勝Rで奮闘する。TBSでリポーターを務める米ツアー1勝の今田竜二氏は「マスターズにかける思いは人一倍強いと思う。歴代覇者で今後も出られるが、これまでも実力で出場権を取り、トップ選手が集まる舞台に毎年出続けてきたことに価値がある」と評した。

 最終日(9日)は残り25ホール。11打差ある首位のケプカは30ホールを残す。前年覇者として臨んだ昨年(14位)と同様、首など体の状態が万全ではない中、天候の影響でタフな戦いが続く。日本の第一人者は2年前の王者としての意地と誇りを胸に全てを出し切る。

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