PGAツアーとLIV統合も…残留組と大金手にした復帰組の溝は深い


米男子ゴルフのPGAツアーは6日、対立を深めていた超高額賞金ツアー「LIVゴルフ」と事業統合することで合意し、欧州ツアーも含め共同で新会社を設立すると電撃発表した。両者が和解した形で訴訟も取り下げられ、米欧ツアーは事実上の追放処分としていたLIV参戦選手の今季終了後の復帰に向け動き出す。

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 米欧ツアーが、LIVゴルフと共同所有で事業統合するというニュースは電撃的に発表された。声明には「ゴルフの国際的な普及と発展という共通目標を確立し、訴訟終結に合意」とある。

 日本勢は昨年、LIVに出場した複数の選手が同年の米ツアー・ZOZOチャンピオンシップへ出場停止となった例があるなど少なからず影響を及ぼした。LIVに参戦した谷原秀人(44)には国内ツアーの選手会長という立場から批判の声も上がった。米ツアー通算8勝の松山英樹(31)は参戦の可能性が報じられたが、米ツアーに残った形だ。

 5月のメジャー、全米プロ選手権でLIVが主戦場のブルックス・ケプカ(米国)が勝ったように、選手間の実力差はない。結果的には巨額マネーを手にし、米ツアーにまた戻れる筋道ができることになる今回の合意に、「LIVに行った選手の思惑通りでしょう」と語るゴルフ関係者もいた。米ツアー内でも高額賞金を得た選手とそうでない選手との溝は簡単に埋まりそうにない。

 ◆LIV招待 元世界ランク1位のグレッグ・ノーマン(豪州)が指揮を執り、22年から始まった。1大会48選手が参加して3日間54ホール方式で英国、米国、サウジアラビアなどで年間8試合開催。個人戦と団体戦で行う。ミケルソンやブライソン・デシャンボー(米国)らが高額な移籍金で米ツアーから引き抜かれ、両者の対立は法廷闘争にも発展していた。

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