諸見里しのぶさん、畑岡奈紗の海外メジャー初Vへのポイント解説「小さなグリーンを狙うショットがカギ」


◆米女子プロゴルフツアー 今季メジャー第3戦 全米女子オープン 第3日(8日、ペブルビーチGL=6509ヤード、パー72)

 ツアー6勝の畑岡奈紗(24)=アビームコンサルティング=は6打差5位から出て、6バーディーの66で通算7アンダーの単独首位に浮上した。全選手唯一のボギーなしで、これまでトップ10が7度ある中、悲願のメジャー初制覇に王手。男子で21年マスターズ優勝の松山英樹(31)から大会前、間接的に助言を受け「松山さんのような存在になれるように」と気合を入れた。アリセン・カーパズ(米国)が1打差2位。

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 畑岡選手は、強風で平均スコア74・69と難易度が上がった中で唯一の60台の「66」。しかもボギーなしと圧巻のプレーでした。10番からの後半は向かい風が強く、スコアを崩す選手が多かった中、冷静さとグリーン周りの技術で4つ伸ばしたのは進化を感じました。

 今大会は強風下でも、どのショットもテイクバックの始動からリズムが一定で、出球の角度や方向性の安定感を生んでいます。全英女子オープンなどこれまでのメジャー26戦の経験で、培った風への感覚とイメージも大きいと思います。不規則な転がりをするポアナ芝のグリーンですが、パットも思ったところへしっかりと打ち抜けていますね。

 一番勝ちたいメジャー大会の最終日最終組。緊張や重圧は当然かかると思いますが、自分のプレーに集中して全力を出し切ってほしい。追い風の前半6番までにスコアを伸ばせるか。小さなグリーンを狙うショットがカギになると思います。(女子プロゴルファー・諸見里しのぶ)

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