◆男子プロゴルフツアー Sansan・KBCオーガスタ 第3日(26日、福岡・芥屋GC=7216ヤード、パー72)
19位で出た43歳の17年賞金王・宮里優作(フリー)が1イーグル、6バーディー、1ボギーでこの日のベストスコア65をマーク。通算14アンダーとし、67で回った47歳の小林正則(フリー)、70だった32歳の宋永漢(韓国)と並んで首位に立った。宮里は17年12月の日本シリーズJTカップ以来6年ぶりとなる通算8勝目、小林は13年10月の日本オープン以来約10年ぶりの4勝目をかけ、ベテランが最終日最終組でぶつかり合う。
20代が台頭する男子ツアーで、40代がトップに顔をそろえた。宮里の30度目の最終日最終組は47歳の小林と同組。「加齢臭漂う組み合わせ。梅塩昆布を食べていそうな」と開口一番自虐ネタを繰り出すと、小林も応戦だ。「あいつまだ(加齢臭)出てないよ、全然出てない。俺と手嶋(多一、54歳)さんだけだよ」。先輩としての貫禄を漂わせた。
宮里はフェアウェーを外したのは2度だけで、マネジメント重視でスコアを伸ばした。酷暑の中「いかに省エネで回れるか。集中力を切らさない程度の疲労でいくか」を心がけている。体力勝負なら若手に完敗。「張り合うとドツボにハマる。正確性と経験です」。ベテランの強みを存分に発揮し、後続を突き放す。
優勝について問われた小林は「あるわけないでしょ。(今季)10試合中2試合しか予選を通っていない男なんだから無理」と笑って一蹴しつつ、すぐに真顔になり言った。「勝つことはないけど、自分のプレーをしたい。ひるまずに貫き通たい」。オヤジたちの「真夏の決闘」が幕を開ける。(高木 恵)