首位発進の岡田晃平、カツオの一本釣り漁で有名な高知県中土佐町出身「優勝して知名度を上げたい」


18番でバーディーパットを決め、ガッツポーズする岡田晃平(カメラ・豊田 秀一)

18番でバーディーパットを決め、ガッツポーズする岡田晃平(カメラ・豊田 秀一)

◆男子プロゴルフツアー 今季メジャー第3戦 日本オープン 第1日(12日、大阪・茨木CC西C=7315ヤード、パー70)

 3度目出場のアマチュア・岡田晃平(21)=東北福祉大4年=が6バーディー、2ボギーの66で回り、4アンダーで首位発進した。カツオの一本釣り漁でも有名な高知県中土佐町の出身。自然豊かな地域で育ち、世界を目指す新鋭は「目標は優勝」と“一本釣り”を宣言した。高知・明徳義塾高と大学の先輩・松山英樹(31)に憧れる21歳が、昨年覇者で1学年上の大学の先輩・蝉川泰果(22)=フリー=に続く大会史上初のアマの連続優勝を狙う。

 アマ日本代表の紺色のユニホームを身にまとい、岡田が持ち前のショットでバーディーを量産した。2番パー5で4アイアンの2打目を2メートルに2オンさせ初バーディー。18番パー5は6メートルを沈めガッツポーズした。66で同組の堀川とともに首位に立ち「堀川さんにおいしいところを持ってかれそうになったので、入って良かった」と端正なマスクをほころばせた。

 ほとんどのホールでドライバーを握る攻めのゴルフを展開した。大会前から目標は「優勝」。昨年、アマで95年ぶり2人目の大会制覇を果たした先輩の蝉川の優勝を間近で祝福。今年は自身が同じ東北福祉大主将の立場で臨む。「120%意識している。蝉川さんが優勝してニュースになって、ああやって有名になるんだなと。知名度を上げたい」と野望を燃やした。

 故郷はカツオの一本釣りでも知られる中土佐町の出身。住んでいた大野見地区は人口約1000人で「(地域の)端から端まで(の住民を)知っている」と岡田。「すごい田舎から出てきたので、有名になれば地域のみんなも喜んでくれる」と故郷に思いをはせた。1学年11人1クラスだったという大野見小時代はゴルフと並行しソフトボールの投手と、経歴は女子の渋野日向子と同じだ。明徳義塾高での寮生活を経て卒業後は名門・東北福祉大に進学。「松山(英樹)さんを目指して、自然にレールに乗った感じ」と話した。

 松山とは1月に初出場した米ツアー、ソニー・オープン(ハワイ)などで対面。「非常に優しい先輩で、先生みたいな感じ」と連絡もするそうだ。21年マスターズ王者からは、世界で通用するような高い球の習得を助言された。「今年から打てるようになった」と、この日は難しいコース・セッティングを攻略し、プロをねじ伏せた。将来は米ツアーでの活躍を狙う。

 蝉川と偉大な松山。「こっちにも海外にも本当にいいモデルがいて、いい環境で恵まれている」。先輩たちの背中を追い「ゴルフ日本一」の“大物”を一本釣りする。(岩原 正幸)

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